Columnコラム

IT研修サービスの比較│自社に合った研修の選び方やスタイルについても紹介

  • 公開日:2023年2月14日

IT研修の実施には、専門知識と講師力の高い人材を用意する必要があるため、外部委託する企業が多いです。

外部から講師を呼ぶ際には、自社の目的に適した研修を実施するために、必要な情報を集めた上で委託先を比較・検討しましょう。

本記事では、IT研修をする目的や主な学習内容・受講スタイルをはじめ、委託先の選び方などを解説しています。

記事を参考に、有意義なIT研修を実施してください。

IT研修を行う必要性

デジタル化が進展する中、企業はDXの推進を欠かせないものとして認識されています。そのため、デジタル人材の育成が急務となっています。デジタル人材は、最新のデジタル技術を駆使して、企業や従業員に新しい価値を提供する役割を果たし、その技術を組織の成長に活かす能力が求められます。

しかし、現在の状況では、DX推進に必要なスキルを持った人材が不足しており、企業が競争力を維持するためには、デジタル人材の採用や育成が不可欠です。そのため、IT研修では社内の人材をデジタル人材として育成するために、研修プログラムを充実させる必要があります。

加えて、社内だけでなく、外部の研修も活用しながら、スキルアップに取り組むことが求められます。IT研修はデジタル時代において、企業の競争力強化や事業成長を実現するための重要なステップであり、今後もその重要性は増していくでしょう。

IT研修を行う目的

IT研修には、主に下記のような目的があります。

  • ITを活用し、自動化できる業務の効率化を図る
  • 社員のITスキルを底上げして他社との競争に勝ち抜く
  • ビジネスチャット・オンライン会議などで生産効率を上昇させる

コロナ禍に入ってから在宅ワークへの対応が急務になった背景もあり、ITによる業務改善を重視する企業が増えました。

昨今の変化に対応するために社員全体のITリテラシーを高めて、デジタル化による事業構造の変革が求められています。

そして、ITを適切に取り入れるためにも、必要な研修を実施してDX推進を加速させる必要があるのです。

IT研修で学ぶ主な内容

IT研修で学ぶ主な内容は社員の業務内容によって変わるため、下記を参考に必要なカリキュラムを選択してください。

  • OAスキル
  • プログラミングスキル
  • システムやアプリケーションの開発
  • セキュリティや情報管理
  • システムアーキテクト
  • ITリテラシー
  • IoTやビッグデータに関する知識
  • DXに関する知識

OAスキル

一般事務でも利用するシーンの多い基本的なOAスキルを学びます。

インターネットの使用方法はもちろん、下記のツールを使えるようにするのが望ましいです。

  • Excel
  • Word
  • PowerPoint

配属先によってはさらに高度なスキルが必要になるため、業務内容に応じて部署ごとにフォローできる体制を整えると良いでしょう。

プログラミングスキル

プログラミングスキルの学習で、知識を活かしながら業務のシステム化・効率化を促します。

IT化・DXが進むなかで、プログラミングへの理解は必ずしもエンジニアやプログラマーだけに必要なものではなくなりました。

社員全般に対する研修では、プログラムの作成が目的ではなく、技術を活かして何ができるかという点への理解が重要になります。

システムやアプリケーションの開発

システムやアプリケーションの開発は、エンジニアや開発系プロジェクトマネジメントに対して必要性の高い内容です。

企業内で使用されるシステムは急速に進化しているため、開発に携わる人材の需要が高まり、スキルアップも求められます。

IT技術の進化に乗り遅れないよう、人材育成に力を入れる必要があります。

セキュリティや情報管理

IT技術の導入とあわせて、セキュリティや情報管理に関するリスク管理が重要です。

会社や個人の重要な情報が外部漏洩しないように注意を払うとともに、データが流出してしまった場合の対応なども学べると良いでしょう。

システムアーキテクト

システムアーキテクトとは、システム開発において業務の分析や設計などに携わる職種です。

新しいシステムや機能の導入・追加をはじめ、開発エンジニアの進捗管理やトラブル対応などにも関わり、ITによるビジネスの根幹を担う役割があります。

そのため、研修で人材育成に力を入れたい職種といえます。

ITリテラシー

企業全体でDX推進を実行するためには、社員一人一人のITリテラシーを向上させる必要があります。

エンジニアやプログラマーなどITに直接関わる社員だけが知識やスキルを持っていれば良い時代ではなくなりました。

企業のIT化を促進し、業務の効率化や生産性向上を実現するために、すべての社員がITリテラシーを習得できるようにしましょう。

IoTやビッグデータに関する知識

IoTやビッグデータは、IT技術による業務の効率化・生産性向上に重要です。

そのため、IoTやビッグデータに関する理解を深めて、適切に導入できるスキルを身につけます。

研修のなかには一般社員にも抵抗が少ない基礎知識を学べるプログラムもあります。

DXに関する知識

企業のDX推進が加速するなかで、社員一人ひとりが正確な知識を身につける必要があります。

必要性やメリット、具体的な事例などを学んで、企業全体でDXを受け入れる環境を整えましょう。

IT研修の種類(スタイル)

続いて、IT研修の受講スタイルを紹介します。

オンライン・eラーニング

オンライン上で研修に参加する方法です。

日程を決めて講師や受講者が双方向でコミュニケーションを取りながら実施するスタイルと、各々が受講できるタイミングで配信動画を視聴するeラーニングがあります。

通学型

通学型は、企業が受講料を補助してITやプログラミングスクールに通う方法です。

設備が充実しているため、習熟度が高い研修方法といえるでしょう。

マンツーマン

一対一でレクチャーが受けられる研修で、オンラインや通学、社内への派遣など、さまざまな手段があります。

管理職や経営者など、多忙でスケジュール調整が難しいケースに向いている方法です。

講師派遣型

講師を派遣して、複数の社員が集まって研修を受けるスタイルです。

ITスキルや知識のレベルが同じ社員に対して実施する研修に向いている方法といえます。

IT研修サービスの比較ポイント

ここからは、DX人材の育成を目指す方々に向けて、IT研修サービスの比較ポイントを下記に分けて詳しく解説します。

  1. コース内容と目的
  2. カリキュラムとトピック
  3. 学習形式とフレキシビリティ
  4. 費用とコスト効果
  5. 認定と認可
  6. 成功事例

比較ポイント1: コース内容と目的

IT研修サービスを選ぶ際は、企業のビジョンと連携したコース設定が求められます。具体的なゴールと組織内の課題に対応する必要があるため、コース内容の綿密な調査が必要となるからです。

そのため、目標に応じた専門分野のカリキュラムが提供されているか確認しましょう。コース内容と目的の整合性を確認することで、効果的な研修が実現できます。

比較ポイント2: カリキュラムとトピック

研修対象者のスキルや課題を細かく把握し、対象となる従業員の範囲が広い場合は、スキルや経験に応じてレベル分けするなどの工夫が求められます。各個人の成長を促進できるカリキュラムを実現できるからです。

たとえば、初級者向けと上級者向けの研修が明確に分かれている場合、効果的にスキルアップが見込めるでしょう。カリキュラムとトピックを比較し、適切な段階に分けられると、個々のスキル向上によって組織全体の力も高まります。

比較ポイント3: 学習形式とフレキシビリティ

学習の形式や時間を検討する際、全社員を対象とする基本知識の研修など、形式のフレキシビリティが重要です。そのため、参加者の負荷を軽減し、効率的に学べる方法を選びましょう。

たとえば、オンライン学習や自己学習サポートがある場合、時間や場所に縛られず学習が可能です。学習の形式を考慮することで、より多くの従業員が無理なく参加できます。その結果、学習効率を高められるようアプローチできるでしょう。

比較ポイント4: 費用とコスト効果

DXの研修では、研修の費用とその効果をバランスよく考えることが大切です。コストをかけても、結果が出なければ意味がありません。また、高いコストを支払ったからといっても、内容が合わなければ効果は得られないでしょう。

そのため、予算内で最も効果的なプログラムを選ぶことが求められます。費用と効果のバランスを精査することで、より価値ある研修を実現できるでしょう。研修においても費用対効果を精査するプロセスを設けておくと安心です。

比較ポイント5: 認定と認可

研修プログラムが認定や認可を受けていることは、研修の内容の質を保証する上で非常に重要です。一定の基準をクリアしていることが保証されているため、研修プログラムの信頼性を高められるためです。

例えば、業界団体からの認定を受けている研修プロバイダーは、業界団体が定めた一定の基準をクリアしており、一定の品質が保たれていることが期待できます。研修を受ける側は、認定や認可を受けた研修プログラムを選ぶことで、研修の品質が高く、信頼性があることを保証された研修を受けられるでしょう。

研修プログラムが認定や認可を受けていることは、研修の品質や信頼性を保証する上で非常に重要なポイントです。研修プログラムを選ぶ際には、認定や認可を受けているかどうかを確認しておきましょう。

比較ポイント6: 成功事例

研修プロバイダーを選ぶ上で、その効果を正確に評価することは重要です。成功事例を確認することによって、過去のクライアントがどのような成果を上げたかをリサーチすることができ、その研修が自社の課題解決にどのように貢献するかを明確にできるためです。

また、成功事例には、自社の課題解決に直接関係のない部分でも参考になることがあります。例えば、どのようなプロセスを経て研修を実施したかや、どのように受講者のフィードバックを取り入れたかなど、ビジネスにおいて役立つ情報が得られる場合があります。

そのため、成功事例を詳細に調査することで、自社に適した研修プロバイダーを選ぶ上での判断材料としてみてください。

自社に合ったIT研修の選び方

IT研修を外部委託する際には、下記のポイントを確認して選びましょう。

  • 研修会社・講師の実績はあるか
  • 目的・学習スタイルは自社に合っているか
  • 社員のレベルに合っているか
  • モチベーションなどのサポートもしてくれるか

研修会社・講師の実績はあるか

研修会社と講師に、IT研修に関する実績があるかを確認してください。

実績が豊富な場合、多くの企業が委託しているため信頼感が高まり、失敗のリスクが下がります。

目的・学習スタイルは自社に合っているか

自社がIT研修を実施する目的や、社員が能動的に学べる学習スタイルで実施できる委託先を選びましょう。

「新入社員に向けて基本的なITリテラシーを習得させたい」「DX人材を育成したい」などの目的に応じて、必要な研修内容は異なります。

また、「座学で聞いているだけ」など社員が退屈になる学習スタイルでは、浅い学びになってしまう可能性もあります。

社員が前向きな姿勢で研修に参加し、企業の目的が達成できる研修会社を探してください。

社員のレベルに合っているか

IT研修は、専門性が高くなるにつれて「ついていけない」と感じる社員も多いです。

そのため、「エンジニア向け」「IT職以外の一般社員向け」などのレベルに合わせて、最適なカリキュラムを提供してくれる研修会社を選んでください。

モチベーションなどのサポートもしてくれるか

研修自体は短期間で実施されるため、受講した内容が現場で活かされているか、モチベーションが維持できているかは大変重要です。

研修会社では、下記のようなサポートを提供しているところもあるため、内容を確認しておきましょう。

  • 講座の内容を復習できる
  • 質問を受け付けてくれる
  • 社員の今後をアドバイスしてくれる

研修中はもちろん、実施後のフォローまで安心して任せられる委託先を選んでください。

IT研修を成功させるためのポイント

IT研修の成功には、特に「評価」と「継続的な学習」が不可欠です。そのため、能力評価・見える化によって従業員のモチベーションを向上させる一方で、継続的な学習プロセスを通じて企業全体のデジタル化を推進する戦略が大切です。

従業員のスキルや能力を可視化し、高い評価を受けられるようにすることは、個人の成長だけでなく、組織全体の競争力強化にも貢献します。さらに、学びを活かせる支援と連携し、経営層から従業員までの理解を深める取り組みまで求められるでしょう。

しかし、評価と継続的な学習のバランスが取れたアプローチによって、デジタル人材の育成と企業の長期的な成長を実現するための道筋が築かれるものです。IT研修を成功させるためにも、積極的に実践しましょう。

まとめ

IT研修は企業のDX推進という点から、自社の成長や従業員の業務効率化を達成するために大変重要です。

しかし、ITは高い専門知識が必要であるため、研修についていけないと苦手意識を持つケースも考えられるため、レベルに合う学習内容の構成や、研修後のフォローアップが大切です。

そのため、企業の目的に対してより効果的な研修を実施する際には、専門家への委託を検討しましょう。

ディジタルグロースアカデミアでは、レベル別にDXやIT知識に関する研修を提供しているため、受講者のレベルに合わせた効果的な研修を行うことができます。

また、eラーニングにも対応しているため、時間や場所に捉われない学習機会も提供できるため、ぜひ一度ご相談ください。

【監修】

日下 規男
ディジタルグロースアカデミア マーケティング担当 マネージャ

2011年よりKDDIにてIoTサービスを担当。2018年IoTごみ箱の実証実験でMCPCアワードを受賞。
2019年MCPC IoT委員会にて副委員長を拝命したのち、2021年4月ディジタルグロースアカデミア設立とともに出向。

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