アセスメントテストとは?役割やメリットについて解説
更新日:2024年11月28日

「アセスメントテストって何?」
「アセスメントテストは何のために実施するの?」
という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
この記事では、アセスメントテストの役割、アセスメントテストを行うメリット、アセスメントテストの実施方法の順に詳しく解説していきます。企業にアセスメントテストを導入するかお悩みの方に役立つ記事です。ぜひ最後までご覧ください。
目次
アセスメントテストとは?

アセスメントテストとは、受検者のスキルや知識などを評価するためのテストです。企業の採用活動の際に利用されるだけでなく、教育機関などでも活用されています。
単純に正解・不正解を判定する以外にも、行動特性や認知能力などまで細かく分析できることが特徴です。アセスメントテストを行い応募者について深く知ることで、自社との適合性や将来性などを見極めることもできます。
人手不足で採用活動に苦戦する企業も多い近年では、優秀な人材を活用するために多大なリソースが割かれています。アセスメントテストは、各企業に合った人材を効率的に採用することができるツールとして、注目を集めています。
アセスメントテストの種類

能力テスト
アセスメントテストは、大きく3種類に分類されます。能力テストとは、知的能力やスキルを測定するテストです。
論理的思考力、計算力や言語理解力などを問い、基本的な能力を評価することができます。具体的には、玉手箱やSPIなどがこの能力テストにあたります。玉手箱が論理的思考力を重点的に図るテストである一方、SPIは能力検査と性格検査の双方を兼ね備えたテストです。
性格テスト
性格テストとは、受験者の性格特性や行動傾向を測ることができるテストです。職場での適正やストレス耐性について評価できるだけでなく、自身についての認識を深めることにもつながります。
性格テストの具体例としては、キャリパープロファイルやSHL職業適性検査などが挙げられます。キャリパープロファイルは受験者の内的動機に着目したテストで、どのような場面で高いパフォーマンスを発揮できるのかなどについて分析できます。SHL職業適性検査は受験者一人一人に詳しいレポートを作成できること、応用が利きやすいことを強みとしています。
適性テスト
適性テストとは、特定の業務への適性を評価できるテストです。受験者の対人スキルや創造性のような能力に加え、興味や特性を考慮して測定します。
有名なものとしては、GABやCABなどが挙げられます。GABは長文読解がメインとなっており難易度が高いと言われています。CABはSEやプログラマーのような、コンピュータ職への適性を測定できます。このように、同じ能力テストでも、それぞれ重きを置くポイントが異なっていることが分かります。
アセスメントテストの役割は?

客観的で適正な評価をする
優秀な人材を採用するためには、客観的な評価が必要不可欠です。しかし、履歴書や面接を中心に判断する採用プロセスでは、面接官の主観が評価に影響してしまうことも珍しくありません。また、面接官次第で採用基準が変化してしまうこともあります。しかし、アセスメントテストでは、データに基づいた結果を算出してくれます。
結果は機械によって分析されているため、客観的で偏見や曖昧さがないという点が強みです。優秀な人材を見逃さないようになることに加え、応募者も公平な採用プロセスであると感じられるというメリットもあります。
自社にマッチした人材を見つける
自社にマッチした人材を見つけるため、多くの企業が採用プロセスを工夫しています。アセスメントテストを活用すれば、応募者が企業内文化や業務内容にマッチしているかを効率的に評価できます。
具体的な事例としては、営業職の採用プロセスに対人スキルを測るアセスメントテストを導入する、デザイナーの採用プロセスに創造力を測るアセスメントテストを導入する、などが挙げられます。実践的な能力を面接や履歴書で評価するのは非常に困難です。
先述したようにアセスメントテストには様々な種類があるため、自社に適したアセスメントテストを積極的に活用することで、求める人材の発掘につなげることができます。
アセスメントテストを行うメリットは?

離職率の低下を目指せる
離職率が高くなると、企業全体の士気が低下する、採用コストが増加する・社員の負担が増加するなどさまざまなデメリットがあります。
アセスメントテストにより、自社にマッチした人材を見つけられるという強みは、離職率を低下させることにもつながります。
面接で適切な評価が行えないと、人材のミスマッチが起こりやすくなり、短期離職が発生するようになります。社風やポジションに必要なスキルなど、深いところまで分析した上で採用活動を行えば、社内で長期的に活躍してくれる人材を見つけやすくなります。
社員のモチベーション向上につながる
離職率が低下することで、転職を視野に入れながら働くよりもモチベーションが向上します。また、社内の人材配置にもアセスメントテストの結果を活用することができます。
個人が持つ資質や潜在的な興味に合わせた人材配置を行うことで、社員もモチベーションを保って働けるという点が強みです。会社に対する満足度アップにもつながるため、社内の最適化に結果を活かすこともおすすめです。
研修のニーズが分かる
近年、インターネットの発達やデジタル化の進展により、市場の環境は目まぐるしく変化しています。そうした状況下では人材の早急な育成が求められています。アセスメントテストを活用して、個人の興味や特性について詳細なデータを得ることで、一人一人に合った研修を行うことができます。
このような客観的評価を基に個別の育成プランを立てる研修は、アセスメントテスト研修と呼ばれます。従来の画一的な研修とは違い、明確なキャリアプランを策定したり適材適所の配置ができたりするとして、注目を集めています。
アセスメントテストを活用できる場面

採用試験
アセスメントテストを活用できる場面として一番に挙げられるのは、採用試験でしょう。採用セミナーや面接の前など、採用プロセスの中にアセスメントテストを導入すれば、効率的に求める人材を採用できるでしょう。
また、公平性や透明性が担保されているという点も大きなメリットです。機械による公平で一貫した評価を用いることで、無用なトラブルを避けたり応募者の不安を減少させたりすることができます。
昇進や昇格
アセスメントテストを昇進・昇格試験に導入することもできます。昇進・昇格試験は、候補者を絞り込んだ後、複数回の試験を経て合否を決定することが一般的です。特に、重要なポジションである管理職への昇進試験には、アセスメントテストが導入されることも多いです。
人材育成
採用試験に利用される印象が強いアセスメントテストですが、人材育成の際にも大きく役立ちます。個人の詳細なデータを得ることで、どんなスキルを伸ばすべきか、どんなポジションに配置すべきかという分析ができ、社員と会社双方にとって良い環境を整えられるようになります。
アセスメントテストの実施方法

マークシート受験
アセスメントテストには様々な実施方法があります。マークシート受験では、問題冊子やマークシートを注文して、監督員の下で実施するのが一般的です。大人数の試験を一度に行える点がメリットですが、自宅や遠隔では受験できないことに注意が必要です。
テストセンター受験
一部のアセスメントテストでは、テストセンター受験を選択することもできます。個人で会場や日時を決めて申し込めるため、受験のハードルが低いのが魅力です。また、場所を用意する必要もなく手軽に導入できます。一方で会場の数が限られているため、地域によっては足を運びづらいというデメリットがあります。
WEB受験
WEB受験の場合は、不正が発生しそうだという懸念を抱いている方も多いかもしれません。近年のWEB受験では、パソコンのカメラを利用するほか、AIでの監督なども行われており、不正防止のための様々な対策が講じられています。好きな場所で受験できる点や、採点が早い点が大きな強みです。
アセスメントテストの対策は?

問題集を繰り返し解く
SPIや玉手箱などの有名なアセスメントテストに関しては、問題集が多く発売されています。問題集を繰り返し解くことで、苦手な部分を発見し、重点的に復習できます。本だけでなく対策アプリもあるため、通勤・通学時間などに活用するのもおすすめです。
問題形式に慣れておく
アセスメントテストにはサンプル問題が公開されているものも多くあるため、よく確認して問題形式に慣れておくことが重要です。電卓を使うテストや学力試験のようなテストもあるため、いきなり本番に臨んでつまずいてしまうことがないように注意が必要です。
時間配分に注意する
アセスメントテストの中には、ハイペースな回答が求められるものもあります。一つの問題で時間を使いすぎると、最後まで解ききれず、得点できるはずだった部分で失点してしまうことも考えられます。分からない問題に執着しすぎず、ペースを保つことが大切です。どんな時間配分で解答すべきか事前に把握するためにも、時間を計りながら練習するとよいでしょう。
まとめ

この記事では、アセスメントテストの種類やメリットについて解説しました。アセスメントテストには様々な種類があり、それぞれの特徴や強みを持っています。自社の社風や業務内容に合わせて、適切なアセスメントテストを選ぶことが重要です。
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