Columnコラム

ITパスポートとは?取得しても意味ない?試験日や合格率を徹底解説

更新日:2024年12月18日

IT関連の資格には種類が多く、
「ITパスポートはどのような資格なの?」
「ITパスポートは他の資格とどう違うの?」
と疑問を持っていませんか。ITパスポートはITの基礎知識を習得できる資格で、全ての社会人へ取得を推奨します。

本記事では、ITパスポートとはどのような資格なのかを中心に、試験の概要や取得に向いている人の特徴などを整理していきます。ITパスポートに興味がある方やITの基礎知識を身に付けたい方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。

目次

    ITパスポートとは?取得しても意味ない?

    ITパスポートとはどのような資格なのでしょうか、また「取得しても意味がない」という声を耳にしますが、なぜなのでしょうか。ここではITパスポート資格について、以下の4点から解説します。

    • 情報処理技術者試験のうちの1つ
    • DX推進に役立つ資格
    • ITに関する基礎知識が習得可能
    • 経営・法務・マーケティングなどの知識も習得可能

    情報処理技術者試験のうちの1種類

    ITパスポートは情報処理技術者試験のひとつであり国家資格です。2023年度は265,000人を超える受験者が存在し、今注目度の高い試験とされています。

    そもそも情報処理技術者試験の定義として、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての知識・技能が一定以上の水準であることを認定している国家資格とされています。

    情報システムを構築・運用する技術者と、情報システムの利用者の両方が活用できる試験を合計14種類実施しています。ITパスポートはその中でもIT初心者向けの資格といえるでしょう。

    DX推進に役立つ資格

    ITパスポートはDX推進に役立つ資格で、全ての社会人に取得をおすすめします。ITパスポート試験は、ITや経営全般の知識が出題されますが、どのような業種・職種にも必要不可欠な知識とされています。グローバル化やITの高度化は加速していて、「IT力」を持つ人材が求められています。

    ITを正しく理解して、業務の中で効果的に活用できるスキルが身に付けば、さまざまな企業で重宝される人材を目指せます。

    ITに関する基礎知識が習得可能

    ITパスポートを取得すれば、ITに関する基礎知識が身に付きます。ITパスポートはAIやビッグデータ、IoTなどの新しい技術や、経営戦略やマーケティング、財務といった経営全般の知識、セキュリティやネットワークといったITの知識を体系的に習得可能です。

    ITパスポートは情報処理技術者試験の中では比較的簡単な試験と言われています。もしかすると「取得しても意味がない」と言っている方は、ITエンジニアやデータサイエンティストなどのITに関するより専門的な知識を求めているのかもしれません。ITパスポートの取得を足がかりに、難しい資格に挑戦するのもひとつの手です。

    経営・法務・マーケティングなどの知識も習得可能

    ITパスポートを取得すれば、ITだけでなく経営・法務・マーケティングなどの知識も習得できます。社会人に役立つビジネススキルや、ITに関する最新技術を体系的に学べます。それが全ての社会人へ取得を推奨する理由です。

    ITだけでなく経営・法務・マーケティングなどの知識を習得していれば、今の職場だけでなく転職や副業の際にも役立ちます。ビジネスパーソンが取得しておいて損はない資格といえるでしょう。

    ITパスポート試験の概要や合格率について

    ここからはITパスポート試験の「内容と試験日」また「勉強時間と合格率」について、それぞれ解説します。

    ITパスポート試験の内容や試験日

    ITパスポート試験の内容や試験日の概要を、表にまとめました。

    試験日 全国の試験会場で随時開催
    試験時間 120分
    出題形式 多肢選択式
    出題数・出題分野

    全100問

    • ストラテジ系(経営全般):35問程度
    • マネジメント系(IT管理):20問程度
    • テクノロジ系(IT技術):45問程度
    合格基準

    総合評価点:600点以上/1,000点

    • ストラテジ系:300点以上/1,000点
    • マネジメント系:300点以上/1,000点
    • テクノロジ系:300点以上/1,000点
    受験料(税込) 7,500円

    参考:ITパスポート試験|試験内容・出題範囲

    試験日については、ITパスポートは全国の試験会場で頻繁に開催しています。3ヶ月ごとの試験日が公式サイトに掲載されているので、詳細を確認したい方はチェックしてみてください。

    ITパスポート試験の勉強時間と合格率

    またITパスポート試験の勉強時間は、一般的に100〜180時間が必要だと言われています。つまり1日2時間勉強したとすると、最高3ヶ月間かかることになります。

    またITパスポートの合格率や合格者数を表にまとめました。

    合格率 受験者数 合格者数
    令和3年度 52.7% 211,145人 111,241人
    令和4年度 51.6% 231,526人 119,495人
    令和5年度 50.3% 265,040人 133,292人

    参考:独立行政法人情報処理推進機構|情報処理技術者試験統計資料

    令和3年度から令和5年度の合格率はいずれも50%余りです。決して高い合格率とは言えないので、着実に勉強して合格を目指しましょう。

    またITパスポートの受験者数の推移を見ると、少しずつですが年々増加していることが分かります。ソフトウェア業や情報処理サービス業だけでなく製造業や金融業、サービス業の方が数多く受験している実績があります。

    ITパスポートの取得に向いている人の特徴

    それでは、どういった人がITパスポートを取得すべきなのでしょうか。

    取得に向いている人の特徴は、以下が一例です。

    • 新たにIT業界に挑戦する人
    • ITの基礎知識を習得したい人
    • 社会人全般

    DX化が進む昨今、ビジネスパーソンがITパスポートを取得してITや経営に関する基本知識を身に付ける必要があります。取得は業種や職種に問わず、企業で働く人やフリーランスとして働く人など雇用形態も問いません。

    また特にITパスポートの取得を推奨したいのは、IT業界へ挑戦する人です。全くの未経験からIT知識を体系的に学ぶには、ITパスポートや基本情報技術者が適しています。進路が決まっていれば徐々にレベルアップして、専門的な資格に挑戦すると良いでしょう。

    ITパスポート以外でおすすめの資格

    ここからはITパスポート以外でおすすめの資格を3種類紹介していきます。ITパスポートとの違いに注目してご一読ください。

    基本情報技術者試験

    基本情報技術者試験は、ITパスポートと同様に情報処理技術者試験のひとつで、ITエンジニアの登竜門とされる資格です。

    試験ではプログラミングやソフトウェアといった技術的内容、マネジメントやシステム監査といった管理的内容、システム戦略や経営戦略といった業務的内容などが出題されます。

    ITパスポートと比較すると、基本情報技術者試験はよりプログラミングなどの専門知識が問われます。難易度が上がるため、取得すればIT・プログラミングに関する知識の証明に役立ちます。

    試験時間 科目A:90分
    科目B:100分
    出題数 科目A:60問
    科目B:20問
    出題分野 科目A:テクノロジ、マネジメント、ストラテジ
    科目B:アルゴリズム・プログラミング、セキュリティ
    受験料(税込) 7,500円
    合格基準 科目A:600点以上/1,000点
    科目B:600点以上/1,000点

    情報セキュリティマネジメント

    情報セキュリティマネジメントも情報処理技術者試験に該当し、IT関連の国家資格になります。試験ではセキュリティや法務の分野が重点的に問われます。

    ITの高度化、インターネットの普及により、サイバー攻撃が社会にとって大きな脅威となっています。それゆえに情報セキュリティマネジメントの知識に明るい人材は、組織に欠かせなくなってきています。営業・企画・総務などの部門を問わず、多くの部門で必要視されるポジションです。

    情報セキュリティマネジメントは基本情報技術者試験と同程度の難易度で、よりセキュリティに特化した資格とされています。ITパスポートに合格した後、ステップアップして取得したい方にも適しています。

    試験時間 科目A・科目B合計:120分
    出題数 科目A:48問
    科目B:12問
    出題分野 科目A:セキュリティ、法務、テクノロジ、マネジメント、ストラテジ
    科目B:情報セキュリティ管理の実践
    受験料(税込) 7,500円
    合格基準 科目A・科目B合計:600点以上/1,000点

    G検定

    G検定は一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施する民間資格です。資格を取得すれば、AI・ディープラーニングのリテラシーを証明することができます。

    試験では人工知能、機械学習、ディープラーニングなどの技術分野と、AIに関する法律と契約、AI倫理・ガバナンスなどの法律・倫理分野について出題されます。

    AIやディープラーニングについて体系的に学ぶと、データを活用した新たな課題の発見やアイデアの創出が可能となり、ビジネスやキャリアの可能性が広がります。またG検定の2023年度の平均合格率は、68.70%と比較的合格率は高いので、ぜひ試験に挑戦してみてください。

    試験時間 120分
    出題数 160問
    出題分野 技術分野、法律・倫理分野
    受験料(税込) 13,200円
    合格基準 非公開

    まとめ

    ITパスポートは、ITの基本知識が習得できる国家資格です。

    また、IT関連知識以外にも経営や法務、マーケティングなどのビジネススキルが身に付きます。DX化が進む世の中で、ITやビジネスに関する知識は多くのビジネスパーソンのキャリアに役立ちます。他のおすすめの資格と比較しながら、ぜひITパスポートの取得を検討してみてください。

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