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生成AIプロンプトの書き方講座!基本のコツとテンプレート例文集

生成AIプロンプトの書き方講座!基本のコツとテンプレート例文集

ChatGPTをはじめとする生成AIの登場は、私たちの働き方に革命をもたらしました。資料作成、議事録の要約、アイデア出しなど、これまで人間が時間をかけて行っていた多くの知的作業を、AIが瞬時にこなしてくれます。しかし、その一方で、「質問しても、的外れな答えしか返ってこない」「何度聞いても、期待するアウトプットが出てこない」と、その活用に苦戦している方も多いのではないでしょうか。

実は、生成AIを使いこなせるかどうかは、あなたの「プロンプトの書き方」にかかっています。プロンプトとは、AIに対する「指示」や「命令」のこと。この指示が曖昧だと、AIはあなたの意図を正確に汲み取ることができず、その能力を十分に発揮できません。

この記事では、生成AIの性能を最大限に引き出し、あなたの仕事を劇的に効率化するための「プロンプトの書き方」について、基本のコツから具体的なテンプレートまで、初心者の方にも分かりやすく解説します。

生成AIのプロンプトとは?なぜ書き方が重要なのか

プロンプト(Prompt)とは、生成AIに対してユーザーが入力する「指示」や「質問」のことです。生成AIは、このプロンプトの内容を解釈し、学習した膨大なデータの中から、指示に最も合致すると思われる回答を生成します。

つまり、プロンプトは、AIとの対話における唯一のコミュニケーション手段であり、その質が、AIから得られるアウトプットの質を直接的に決定づけるのです。

曖昧なプロンプトでは、AIも曖昧な回答しか返せません。逆に、優れたプロンプトは、AIを特定の分野の専門家のように振る舞わせ、驚くほど高精度なアウトプットを引き出すことができます。プロンプトの書き方を学ぶことは、生成AI時代を生き抜くための必須スキルと言えるでしょう。

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生成AIのプロンプト作成に失敗する原因

期待した回答が得られない時、つい「このAIは使えないな」と思ってしまいがちですが、その原因の多くはプロンプトの側にあります。なぜあなたの指示は、AIにうまく伝わらないのでしょうか。

ここでは、多くの初心者が陥りがちな、プロンプト作成における典型的な失敗の原因を3つ解説します。これらの「悪いクセ」を理解することが、良いプロンプトを書くための第一歩です。

失敗の原因プロンプトの特徴AIの反応
指示が曖昧・抽象的「〇〇について教えて」のように、前提条件や欲しい情報が不明確。一般的で、当たり障りのない回答しかできない。
情報が不足しているAIが回答するために必要な背景知識や文脈(インプット)を与えていない。ユーザーの意図を推測できず、見当違いの回答をする。
一度の指示で完璧を求める最初の回答が不十分でも、追加の指示や修正依頼をせずに対話を諦めてしまう。AIの学習機会が失われ、回答の精度が上がらない。

指示が曖昧でAIに丸投げしている

最も多い失敗の原因は、指示が曖昧すぎることです。「日本の経済について教えて」「新しい商品を企画して」といった、漠然とした「丸投げ」のプロンプトでは、AIは何を、どのレベルで、どのような形式で回答すれば良いのか判断できません。

AIはあなたの思考を読むことはできません。そのため、当たり障りのない一般的な情報や、ありきたりなアイデアしか返すことができず、「使えない」という印象に繋がってしまいます。

AIが回答するための前提情報が不足している

AIは膨大な知識を持っていますが、「あなたの会社の状況」や「あなたが今取り組んでいるプロジェクトの背景」といった、固有の文脈は知りません。これらの前提となる情報を与えずに指示を出しても、AIはあなたの意図を正確に汲み取ることができず、見当違いの回答を生成してしまいます。

例えば、「この文章を修正して」と指示するだけでなく、「この文章は、小学生向けのイベント告知文です。楽しそうな雰囲気が伝わるように修正してください」といった背景情報(コンテキスト)を添えることが重要です。

一度の対話で完璧な答えを求めている

生成AIとの対話は、人間とのコミュニケーションと同じです。一度で完璧な答えが返ってくることは稀であり、対話を繰り返しながら、少しずつ回答の精度を高めていくプロセスが不可欠です。

最初の回答が期待通りでなくても、「もっと具体的に説明して」「〇〇の観点を追加して」といった追加の指示やフィードバックを与えることで、AIはあなたの意図を学習し、より理想に近い回答を生成するようになります。

良いプロンプトを書くための5つの基本要素

質の高い回答を得るための良いプロンプトには、いくつかの共通した構成要素があります。以下の5つの要素を意識して組み合わせることで、AIはあなたの意図をより正確に理解できるようになります。

要素役割具体例
役割 (Role)AIに特定の専門家やキャラクターになりきってもらう。「あなたはプロの編集者です。」
指示 (Instruction)AIに何をしてほしいかを具体的に命令する。「以下の文章を校正してください。」
制約条件 (Constraint) 文字数やトーン、含めてほしくない要素などを指定する。「100文字以内で、小学生にも分かるように。」
入力情報 (Input)指示の対象となる文章やデータを提供する。「(校正してほしい文章を貼り付け)」
出力形式 (Output)回答のフォーマットを指定する。「箇条書きで3つ提案してください。」

「役割」を与えて専門家にする

プロンプトの冒頭で「あなたは〇〇です」と役割を与えることで、AIの思考の方向性を定め、より専門的で質の高い回答を生成させることができます。「あなたは熟練のマーケターです」「あなたは優秀なコピーライターです」のように、求めるアウトプットに最も適した役割を設定しましょう。

「指示」を具体的かつ明確にする

「〇〇について教えて」といった曖昧な指示ではなく、「〇〇について、そのメリットとデメリットを3つずつ挙げ、比較表を作成してください」のように、何を、どのように処理してほしいのかを具体的かつ明確に指示します。「5W1H」を意識すると、指示が明確になります。

「制約条件」で出力をコントロールする

出力される内容に、特定の制約や条件を加えることで、アウトプットを望む形に近づけることができます。「文字数は300字以内」「専門用語は使わずに」「箇条書きで」といった制約や、「ポジティブなトーンで」「フォーマルな文体で」といったスタイルを指定することが有効です。

「入力情報」で文脈を提供する

AIに何かを要約させたり、分析させたりする場合は、その対象となる情報(文章、データ、背景など)を明確に提供します。これにより、AIは文脈を理解し、より的確な回答を生成できます。情報を区切るために、「“`」や「###」といった記号を使うと、AIが指示と入力情報を区別しやすくなります。

「出力形式」を指定して整形する

回答のフォーマットをあらかじめ指定することも重要です。「表形式で出力してください」「Pythonのコードで出力してください」「JSON形式でお願いします」のように、求める出力形式を明確に伝えることで、後工程での作業がスムーズになります。

実はプロンプトというプロンプトは不要!

完璧な「プロンプト」を一発で入力しようと気負う必要はありません。 むしろ、生成AIの活用で大切なのは「対話を繰り返す」ことです。最初の生成物が期待とずれていても、焦る必要はありません。そこから「修正」を依頼したり、「追加」で情報(例:担当者名)を付与させたり、「深掘り」させて具体例を出させたり、「まとめ」させて表形式にするなど、対話を通じて生成物の質を高めていきましょう。

【目的別】すぐに使えるプロンプトテンプレート例文集

ここでは、日常業務ですぐに使えるプロンプトのテンプレートを目的別にご紹介します。
【 】の部分を、ご自身の状況に合わせて書き換えてご活用ください。

メールの文面を作成する

あなたは、丁寧かつ簡潔なビジネスメールを作成するプロフェッショナルです。
以下の要件で、取引先へのメール文面を作成してください。

#要件

  • 宛先:【株式会社〇〇鈴木様】
  • 目的:【先日ご依頼いただいた件の納期遅延のお詫び】
  • 伝えたいこと:【部品の調達に問題が発生し、納期が1週間遅れること。大変申し訳なく思っていること。】
  • 文体:【フォーマルで、最大限の誠意が伝わるように】

文章を要約・校正する

あなたは、優秀な編集者です。
以下の文章を、小学生にも理解できるように、誤字脱字を修正した上で【200文字以内】で要約してください。

#対象の文章

“`
(ここに要約したい文章を貼り付け)
“`

アイデアをブレインストーミングする

あなたは、数々のヒット商品を生み出してきた天才的なプランナーです。
【30代女性向けの新しいサブスクリプションサービス】というテーマで、ユニークなアイデアを【10個】、箇条書きで提案してください。

情報をリサーチ・分析する

あなたは、リサーチ能力に長けた市場アナリストです。
【日本のeスポーツ市場】について、その【市場規模の推移】、【主要なプレイヤー】、【今後の課題】の3つの観点から調査し、レポート形式でまとめてください。

プログラムコードを生成する

あなたは、経験豊富なプログラマーです。
【Python】を使って、【指定したフォルダ内のCSVファイルを全て読み込み、一つのデータフレームに結合する】プログラムコードを記述してください。
各処理には、初心者のためにコメントで説明を加えてください。

さらに精度を上げるための応用テクニック

基本の書き方に慣れてきたら、さらにAIの精度を引き上げるためのテクニックも試してみましょう。

Few-shotプロンプティング

AIにいくつかの回答例(ショット)を提示することで、出力の精度を高める手法です。
「例1:インプット→アウトプット」「例2:インプット→アウトプット」のように、望ましい回答のパターンを先に教えることで、AIはあなたの意図をより深く学習します。

ステップ・バイ・ステップ思考

複雑な問いに対しては、「ステップ・バイ・ステップで考えてください(Let’sthinkstepbystep.)」という一文を加えるのが非常に有効です。
この指示により、AIは結論に飛びつくのではなく、結論に至るまでの思考プロセスを順序立てて出力するようになり、より論理的で正確な回答が得られやすくなります。

生成AI使用時に抑えておきたいポイント

生成AIを最大限に活用するためには、的確なプロンプトの作成が欠かせません。しかし、前述にも解説した通り、プロンプトは繰り返しの対話でブラッシュアップしていけばよいのです。
ここでは、押さえておきたい注意点を解説します。

生成物の利用方法に気を付ける(ハルシネーション、権利侵害、コンプライアンス違反)

生成AIは非常に便利ですが、その生成物をそのまま利用することには大きなリスクが伴います。

AIは指示に沿って様々な情報を生成できますが、その利用方法によっては問題を生む可能性があります。 特に注意すべきは以下の3点です。

  1. ハルシネーション(情報の捏造)AIが、事実に基づかない情報や文脈と無関係な内容を、あたかも真実であるかのように堂々と生成する現象を指します。
  2. 権利侵害生成物が既存の著作物や登録商標に類似し、意図せず権利を侵害する恐れがあります。
  3. コンプライアンス違反プロンプト(指示文)に、顧客の個人情報や社外秘の機密情報を入力すると、情報漏洩に繋がりかねません。

犯罪利用や差別的な利用はもちろん、こうしたビジネス上のリスクにも十分配慮して利用する意識が不可欠です。

「業務効率化」だけでなく「付加価値創出」にも活用できる

生成AIの活用は、単なる「業務効率化」に留まりません。

もちろん、議事録の作成を早くするような「ムリムダを減らす」効率化も重要です。 しかし、それだけではあなたの仕事の評価は変わりません。

生成AIの真価は、これまでできなかった「本来こうすべき」を実現する「質向上(付加価値創出)」にあります。 例えば、AIを壁打ち相手にして「顧客視点での新たなアイデア」を生み出すといった活用です。

作業時間を削減する守りの活用と、仕事の価値そのものを高める攻めの活用の両方を意識することが大切です。

生成AIを用いて業務の質を高めるには「顧客志向で判断・行動する視点」が大切

生成AIを使って「付加価値創出」を目指す上で、最も重要なのが「顧客/相手志向」の視点です。

自分の作業が楽になる「自分志向」の活用(インプットを減らす)だけでは、相手から見ると何も変わっていないかもしれません。 業務の質を高めるとは、「顧客や相手が求めることに応え、納得して動いてもらう」ことです。

「どうしたら伝わりやすいだろうか」「お客様にもっとできることはないか」 という視点でAIを活用し、アウトプットを増やす意識を持ちましょう。 この視点の違いが、AIを「便利な道具」で終わらせるか、「仕事の価値を高めるパートナー」にできるかを分けます。

まとめ:良いプロンプトで生成AIを最強の相棒に

生成AIは、私たちの指示を待つ、無限の可能性を秘めたアシスタントです。その能力を最大限に引き出す鍵は、いかにして「良い質問」をするか、すなわち「良いプロンプト」を書くかにかかっています。

今回ご紹介した基本の5要素とテンプレートを参考に、まずはあなたの身近な業務でプロンプトの作成を試してみてください。AIとの対話を重ねる中で、あなたはきっと、生成AIを自らの思考を拡張し、生産性を飛躍させる「最強の相棒」へと育てていくことができるはずです。

「自社の業務に最適なプロンプトが知りたい」「もっと効果的な活用方法はないか」といったお悩みがあれば、ぜひ専門家にご相談ください。

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