Columnコラム

データサイエンティストとは、年収や必要なスキルを紹介!

更新日:2022年10月25日

近年DX推進は企業にとって重要な課題となっています。DX推進において必要な人材の1つがデータサイエンティストです。企業のデジタル化が進むとデータも大量化し、蓄積した膨大なデータを専門的に扱う人材が必要となります。データの有効活用は、業務の最適化や新規事業の成功にもつながるため、ますます注目されている職種です。

データサイエンティストとは?仕事内容や必要なスキル

「データサイエンティスト」とは、大量のデータ(ビッグデータ)の活用を目的とした技術者を指します。ビッグデータの分析は、機械学習や企業の経営戦略への応用に活かされます。どの企業においても重要な財産といえるデータは、時代と共に大量化し、企業内のIT部門だけでは十分に扱えないケースが多くなりました。それにより、データ分析を専門に行うデータサイエンティストの専門職種が誕生しました。データサイエンティストの主な仕事には以下が挙げられます。

  • 問題定義
  • データの収集
  • データの整理・加工・分析
  • 課題の可視化・提案

企業にとって必要なデータをできるだけ多く収集したのちに分析し、可視化して活用の提案をするのがデータサイエンティストの主な仕事です。

データサイエンティストに必要なスキル

データサイエンティストの業務を行う上で必要となる主なスキルは以下の5つです。

  • プログラミングスキル(Python、R言語)
  • データベースに関する知識
  • データの処理に関する知識
  • 統計学に関する知識
  • ビジネススキル
プログラミングスキル(Python、R言語)

データサイエンティストは、以下の業務でプログラミングスキルが求められます。

  • データの形式の統一
  • ログ収集のバッチ作成
  • BIツールへのデータ挿入

基本的にはデータ整形のプログラミングが多く、複雑な処理を書くことはあまりありません。そのため、PythonやR言語などのスクリプト系の言語を1つ習得しておけば十分業務が行えるはずです。

データベースに関する知識

データサイエンティストが扱うデータは多くの場合データベースに格納されているため、構築と利用のための知識が必要です。主に以下の知識が求められます。

  • SQLでデータ抽出
  • カラムにINDEXの貼りつけ
  • レプリケーションの利用(負荷が高い場合)

求められる知識の多くはパフォーマンスに関するものです。データサイエンティストは大量のデータを取り扱うため、効率的なデータ設計がされていないとサーバーに大きな負荷がかかります。最悪の場合サーバーが止まり、社内全体の業務に影響を与える可能性もあるため、パフォーマンスチューニングの知識は欠かせないといえます。

データの処理に関する知識

データサイエンティストが扱うデータの多くは、単純なものではなくビッグデータと呼ばれる大量のデータです。容量が多いビッグデータを処理するためには、専門的な処理の技術が求められます。例えば、以下のオープンソース群の知識が挙げられます。

  • Hadoop
  • HBase
  • Hive
  • pigなど

また、ビッグデータに関する技術はまだ発展途中な部分も多く、常に最新の技術を取り入れるための情報収集は欠かせません。

統計学に関する知識

収集したデータを正しく解析するためには、統計学の知識も必要です。統計学には主に以下の3つの内容が含まれます。

  • 数学
  • データ分析手段
  • データ分析ツールの活用

データ分析は数学が共通言語となっており、最低でも高校卒業程度のレベルの数学が求められます。より深い知識を理解するためには、大学初級程度の解析学、線形代数学も必要です。さらに、データ分析は、統計処理のテクニックやデータマイニング手法の中から適切な分析モデルを使用し行う必要があります。選択肢が多いほど応用が効くため、幅広いデータ分析手段の知識は役に立ちます。また、分析のために使用するツールについての知識も必要です。

ビジネススキル

収集し分析したデータの活用方法を提起するのもデータサイエンティストの役割の1つです。企業の持つ課題を解決に導くためには、多くの職種に共通するビジネススキルが求められます。たとえば、企業が新規事業を始める際には、既存のサービス利用者のデータを分析し、どの層をターゲットにするべきかを判断する材料を提示します。課題を整理し、解決のための結論を導き出すためにはロジカルシンキングの能力が必要です。また、分析の結果を提示する際にはプレゼンテーション力が役立ちます。ITの知識がない人でも伝わる説明ができる力は、どのような分野でも役立つ基本のビジネススキルといえるでしょう。

データサイエンティストの年収

データサイエンティストの年収は、300万円〜1,200万円程度です。勤務先や経験、スキルなどによって年収の幅が大きいのが特徴です。年収の分布帯で最も多いのが700万円前後で、日本の平均年収と比較すると高収入な職種であるといえます。

データサイエンティストが持っておくと良い資格

データサイエンティストとしての仕事の幅を広げるため、資格を取ることもできます。ここでは、持っておくと良い以下の4つの資格を紹介します。

  • データサイエンティスト検定
  • 基本情報処理技術者試験・応用情報技術者試験
  • 統計学
  • G検定・E資格

データサイエンティスト検定

データサイエンティスト検定はデータサイエンティスト協会が主催する資格です。問題は選択式で、全国の試験会場でCBT形式で開催されます。データサイエンティスト検定で証明されるのは以下の3つの能力です。

  • データサイエンス力
  • データエンジニア力
  • ビジネス力

試験に合格すると、上記3つの見習いレベルの実務能力と知識、および数理・データサイエンス・AI教育のリテラシーレベルの実力が証明できます。

基本情報処理技術者試験・応用情報技術者試験

基本情報処理技術者試験と応用技術者試験は国家資格です。CBT方式で年2回実施されています。IT業界定番の資格であり、以下の基本的知識と技術を証明するものです。

  • C
  • Java
  • Python など

情報処理の基礎論理を取得していると、データ管理を正確かつ的確に進めるのに役立ちます。

統計学

統計検定は、統計学に関する知識や技術を認定する全国統一試験です。4〜準1級に分かれており、各レベルを順番にクリアしていくと効率的なスキルアップができるでしょう。また、統計検定3級レベルの知識があれば、統計調査士や専門統計調査士の資格も目指せます。これらの資格では、公的統計理解と活用能力が評価され、未経験からデータサイエンティストにつくときに能力の証明として有利になるでしょう。

G検定・E資格

G検定・E資格は、日本ディープラーニング協会(JDLA)主催の試験です。G検定はジェネラリストのための試験で、ディープランニングに関する知識の獲得と事業活用の能力が問われます。E資格はエンジニアのための試験で、ディープランニングの理論に対する理解と実装能力を測ります。G検定は受験条件はなく、E検定は2年以内にJDLA認定プログラムを修了しているということが受験資格です。

データサイエンティストになるには?

データサイエンティストになるためには、以下の2つの方法があります。

  • スクール・専門学校・大学に通う
  • エンジニアとして経験を積んでからキャリアチェンジする

スクール・専門学校・大学に通う

データサイエンスを学べる学校に通うのが1つ目の方法です。以下の学科のある大学や短期大学、専門学校で専門的な知識が身につけられます。

  • 情報工学科
  • 情報システム工学科
  • 情報理学科

エンジニアとして経験を積んでからキャリアチェンジする

データサイエンティストに近い職種としてエンジニアがあります。エンジニアとしてデータ処理や情報技術のスキルを身につけたのちに転職するケースも少なくありません。データサイエンティストになるためには他にもビジネススキルやプログラミングスキルも求められるため、エンジニアの実務経験に加えて別途学習も必要となるでしょう。

DX推進のためにはデータサイエンティストの確保・育成が必要

DX推進は、変化の多い現代市場において企業が優位性を確立するために欠かせないものとなりつつあります。DX推進のためには、社内に専門的な人材が必要です。大量のデータを収集・分析し、活用するデータサイエンティストも専門職種の1つです。ディジタルグロースアカデミアでは、データサイエンティストの育成サポートを行っています。デジタル人材育成体系の策定から人材教育、伴走コンサルティングまで一貫したサポートを提供し、DX人材の早期育成を実現します。DX人材の育成をご検討中でしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【監修】

日下 規男
ディジタルグロースアカデミア マーケティング担当 マネージャ

2011年よりKDDIにてIoTサービスを担当。2018年IoTごみ箱の実証実験でMCPCアワードを受賞。
2019年MCPC IoT委員会にて副委員長を拝命したのち、2021年4月ディジタルグロースアカデミア設立とともに出向。

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