DXアセスメントとは?テスト内容や目的、導入の流れなどを解説!
更新日:2024年9月24日
2024年7月、経済産業省によってDX推進スキル標準が見直され、DX推進人材の生成AIに対するアクションに新たな項目が追加されました。
DX推進に必要な知識やスキルは日々変化しています。そのため、企業には社員のデジタルスキルを把握し、DX推進人材の育成計画を立てていく姿勢が求められます。
DXアセスメントは、社内のデジタルスキルを数値化する上で有効な手段です。
本記事では、DXアセスメントに興味がある方に向けて、DXアセスメントの基礎知識をはじめ、導入目的や問題の内容、導入の流れを解説します。
目次
DXアセスメントとは?
アセスメント(Assessment)とは、対象を客観的に評価・査定する手法のことです。
そのため、DXアセスメントは「人物(社員など)のDXリテラシーレベルを定量的に測定する手法」を意味します。
DX(デジタルトランスフォーメーション):デジタル技術を使ってビジネスモデルを変革させ、持続的に成長するための経営戦略
近年は、政府機関によってDXが推進されており、DX関連の取り組みを強化する企業が多く見受けられるようになりました。
その取り組みの一つとして、DXアセスメントを取り入れる企業が増加しています。
DXの基本事項については以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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DXアセスメントを構成する2つの軸
DXアセスメントを構成する軸は提供元によって異なりますが、ディジタルグロースアカデミア(以下、DGA)の場合は以下の通りです。
- DX適正:新規ビジネスをデジタルで共創していく働き方
- デジタイズ適正:既存ビジネスをデジタル技術で支援していく働き方
- ※DX適性とデジタイズ適性は相反するものではないため、どちらの能力も高水準な場合があります。
この2軸で適性を測ることで、企業はDXプロジェクトに最適な社員を見落とすことなく、適切にアサインできるようになります。
DXアセスメントを導入する目的
DXアセスメントの導入目的は企業によって異なります。主な目的は以下の通りです。
- 現状把握
- DX人材の選抜
- 研修後の効果測定
- 社員育成計画の策定
現状把握
DXアセスメントの導入目的の1つ目は「現状把握」です。
社内の現状を可視化することで、プロジェクトに最適な人員は誰か、どのような研修を実施すべきかなど、次に起こすべきアクションが明確になります。
デジタルスキルが不足している状態でツール等を導入してしまい、ツールを活用しきれていないというケースも少なくありません。
そのため、効果的なDX推進計画を立てるためのファーストステップとして、DXアセスメントを実施する企業が多いです。
DX人材の選抜
2つ目の導入目的として「DX人材の選抜」が挙げられます。
全ての社員がDXプロジェクトに向いているわけではありません。経験やスキルによっては、既存ビジネスの方が向いている社員も存在します。
一方、既存ビジネスには向いていないものの、DXプロジェクトで実力を発揮するタイプの社員もいます。
DXプロジェクトに最適な人員をアサインするためには、まず社員の適正を見極める必要があるのです。
研修後の効果測定
3つ目のDXアセスメントの導入目的は「研修後の効果測定」です。
DX研修の実施後にどれくらいの効果があったかを可視化するために、DXアセスメントが実施されることがあります。
研修の効果測定が導入目的である場合、研修前後でDXアセスメントが実施されることが多いです。
研修の成果が現れなかった部分に関しては、フィードバックとして次回の研修内容に活かすことができます。
社員育成計画の策定
4つ目の導入目的として「社員育成計画の策定」が挙げられます。
例えば、DXアセスメントでは「生成AIの知識がある人材が不足している」などの課題を明確にできます。
課題が明確になれば、「生成AIに特化した研修を実施する」などの対策を講じることができるのです。
DXアセスメントの内容
DXアセスメントの内容は提供元によってさまざまですが、経済産業省は以下の項目をDXリテラシー標準に含めています(一部抜粋)。
- マインド・スタンス(変化への対応など)
- DXの社会的背景
- データの分析手法
- AIの基本的な知識
- クラウドの仕組み
- ハードウェア・ソフトウェアの知識
- ネットワークの仕組み
- ツールの活用方法
- セキュリティ技術
- データやインターネット関連のモラル
- コンプライアンス
DXアセスメントの依頼先を選定する際は、DXリテラシー標準に則った内容になっているかを確認することが大切です。
参考:経済産業省「DXリテラシー標準 ver.1.0」
DXアセスメント導入の流れ
DXアセスメントを導入する流れをあらかじめ把握しておくことで、スムーズに手続きを進められるようになります。
ここでは、株式会社ディジタルグロースアカデミアが提供するDXアセスメントのケースを紹介します。
問い合わせ
DXアセスメントの依頼先が決まったら、まずは問い合わせてみましょう。
依頼先を選定するポイントは、アセスメントの内容や期間、コスト、実績などです。最適な依頼先を見極めるために、複数の業者を比較検討することをおすすめします。
問い合わせ時は、公式サイトや電話などでコンタクトを取ります。
DGAは公式サイトにお問い合わせフォームを設置しているので、チェックしてみてください。
ヒアリング
続いては、業者によってヒアリングが実施されます。DXアセスメントの導入目的や企業が抱えている課題、コスト、スケジュールなどを確認するためです。
問い合わせからヒアリング、申込までの期間は「1週間程度」が目安でしょう。
ヒアリング時は、担当者が親身になって対応してくれるか、提案内容は希望に沿ったものかなどに着目してください。
ヒアリングを通じて依頼先を最終決定できたら、続いては申し込み手続きを完了させます。
アセスメント受験
申し込みが完了したら、いよいよDXアセスメントの実施です。
ヒアリング内容を参考にしながらアセスメントを作成するため、申し込みから2週間後までにスケジュールが組まれるケースが多いです。
DXアセスメントの実施期間中は、試験に関する問い合わせにも対応しています。不具合が見られたり、疑問点が生じたりした場合は、DGAにお問い合わせください。
レポート納品
DXアセスメントの実施後は、レポートを作成します。DGAのレポートでは、以下の観点から現状を把握することが可能です。
項目 | 分かること |
---|---|
全体の分布 | 組織全体の人材の偏りが見える |
部門別分布 | 部門別の閾値検討などで使える |
総合点ランキング | 会社の風土などが見える |
各項目群別ランキング | 向き不向きや勉強の有無などが見える |
部門別ランキング | 組織の風土などが見える |
各項目毎の全体の特徴 | 会社の風土などが見える |
各項目毎の部門ごとの特徴 | 組織の風土などが見える |
DXアセスメントの実施後、レポート納品までは「1週間以上」の期間を要します。問い合わせからレポート納品までは、全体で「約1か月」を目安にしておくと良いでしょう。
アセスメント後の研修
DXアセスメントの実施後は、結果に応じた研修を実施することが大切です。DGAは結果を踏まえた上で、最適な研修内容を提案しています。
DGAが実施している研修は以下の通りです(一部抜粋)。
- DXの基礎講座
- データ活用のいろは講座
- ビジネスにおけるデータリテラシー講座
- デジタルやってみた!講座シリーズ
業者を選ぶ際は「DXアセスメントから研修までをトータルでサポートしてくれるか」という点をチェックすると良いでしょう。
まとめ
今回の記事では、DXアセスメントの実施を検討している方に向けて、DXアセスメントの基礎知識や導入目的、導入の流れなどを解説しました。
DXアセスメントは社内の現状を把握し、最適な取り組みを行っていくために重要です。DX推進を強化したい企業は、まずDXアセスメントから着手しましょう。
ディジタルグロースアカデミア(DGA)は、eラーニングプラットフォームや研修、コンサルティングサービスを提供しています。
DX適性とデジタイズ適性の2軸で構成されたDXアセスメントも実施しているので、興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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