Columnコラム

DX推進パスポートは意味ない?取得するメリットや注意点などを解説

更新日:2024年9月24日

「DX推進パスポートを発行するメリットはあるの?」
「DX推進パスポートの難易度はどれくらい?」
と疑問をお持ちの方がいるかもしれません。

DX推進パスポートとは、DX推進を担うプロフェッショナル人材に必要なスキルを証明する指標です。

DXプロジェクトに新しくアサインされた方や、デジタルスキルを磨きたい方は、DX推進パスポートの取得を目指すことで、スキルアップを実現できます。

今回の記事では、DX推進パスポートの基礎知識をはじめ、その申請方法や注意点などについて徹底解説します。

目次

    DX推進パスポートとは

    デジタルリテラシー協議会は、2024年1月31日に「DX推進パスポート」を発行することを発表しました。

    DX推進パスポートとは「DXを推進するプロフェッショナル人材に必要となる基本的スキルを証明するデジタルバッジ(デジタル証明)」のことです。

    以下の試験の合格数に応じて、3種類のバッジが発行されます。

    • ITパスポート試験
    • DS検定 リテラシーレベル
    • G検定
    • 参考:デジタルリテラシー協議会

    DX推進パスポートの発行が開始された理由

    DX推進パスポートは、「デジタル人材育成のさらなる加速を目指す」ことを目的として設置されました。

    近年は全てのビジネスパーソンに対して、デジタルを「使う」ためのIT知識が求められるようになりました。

    加えて、DX推進人材として活躍するためには、デジタルを「使う」かつ「作る」ために、データサイエンスとAIの知識が必要です。

    そういった背景からデジタルリテラシー協議会は、DX推進人材を目指す方に向けてDX推進パスポートの発行を開始したのです。

    DX推進人材に関しては、以下の記事を参考にしてください。

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    DX推進パスポートの種類

    DX推進パスポートは合格数に応じて、以下の7種類に分けられます。

    DX推進パスポート3 「ITパスポート試験」・「DS検定 リテラシーレベル」・「G検定」の試験に合格した人
    DX推進パスポート2 「ITパスポート試験」・「DS検定 リテラシーレベル」の試験に合格した人
    「ITパスポート試験」・「G検定」の試験に合格した人
    「DS検定 リテラシーレベル」・「G検定」の試験に合格した人
    DX推進パスポート1 「ITパスポート試験」の試験に合格した人
    「DS検定 リテラシーレベル」の試験に合格した人
    「G検定」の試験に合格した人

    DX推進パスポート取得に必要な試験

    DX推進パスポートは「ITパスポート試験」・「DS検定 リテラシーレベル」・「G検定」の3つの試験から構成されています。

    それぞれの試験概要について、以下で確認していきましょう。

    ITパスポート試験

    ITパスポート試験は、独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)が実施している国家試験です。

    同試験に合格することで、ビジネスパーソン、もしくはこれから社会人になる学生が備えておくべきIT知識を証明できます。

    具体的には、AIやビッグデータ、IoT などの新技術や、アジャイルなどの新しい手法、経営全般に関する知識、IT知識、プロジェクトマネジメントの知識が問われます。

    DX推進パスポートにおいては、IT・ソフトウェア領域の位置付けです。

    DS検定 リテラシーレベル

    DS検定 リテラシーレベル(DS検定®)とは、データサイエンティスト協会が実施している試験です。

    同資格を取得することで、一定のビジネス力、データサイエンス力、データエンジニアリング力があることを証明できます。

    DX推進パスポートでは、数理・データサイエンス領域のスキルを証明する資格という位置付けです。

    スキルレベル分けは以下の通りです。

    スキルレベル 目安 対応できる課題
    シニアデータサイエンティスト 業界を代表するレベル
    • 産業領域全体
    • 複合的な事業全体
    フルデータサイエンティスト 棟梁レベル
    • 対象組織全体
    アソシエート 独り立ちレベル
    • 担当プロジェクト全体
    データサイエンティスト
    • 担当サービス全体
    アシスタントデータサイエンティスト 見習いレベル
    • プロジェクトの担当テーマ
    • 引用元:データサイエンティスト協会

    試験の詳細は以下の記事をご確認ください。

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    G検定

    G検定(ジェネラリスト検定)とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施する試験です。

    試験に合格することで、ディープラーニングに関する基礎知識や、適切な方針のもと事業活用する能力を有していることを証明できます。

    DX推進パスポートにおいては、人工知能(AI)・ディープラーニング領域のスキルを証明するための位置付けです。

    DX推進パスポートを取得するメリット

    DX推進パスポートは、社員と企業の双方にとってメリットがある制度です。以下で、それぞれのメリットを紹介します。

    社員側のメリット

    DX推進パスポートの取得を目指すことで、社員は自身のスキルや知識を向上させることが可能です。

    客観的に実力を証明できるため、人材市場でもDX推進人材としての価値をアピールしやすくなります。

    さらに、社内でDX関連のプロジェクトにアサインされるなど、新たな経験や昇進につながる可能性もあります。

    企業側のメリット

    企業としてはDX推進パスポートを活用することで、社内のデジタルスキルを把握しやすくなります。

    DX推進パスポートを有している人数、社内に不足している知識・スキルなどを明確化することが可能です。

    社内のデジタルスキルが不足している場合、研修を実施するなど、適切な対処を取ることができます。

    DX推進パスポートの申請方法

    それでは、DX推進パスポートはどのように申請すればいいのでしょうか?以下で、申請方法を紹介します。

    必要な準備

    DX推進パスポートの申請には以下の準備が必要です。

    • 各検定の合格を証明する合格証書番号・ID、メールアドレス、氏名、生年月日
    • デジタルバッジ発行に使用する氏名、メールアドレス等の個人情報

    これらの情報は試験に合格していることを確認したり、発行手続きを進めたりするために用いられます。

    申請の流れ

    初めてDX推進パスポートを申請する場合、「DX推進パスポート発行依頼」にアクセスしましょう。

    • メールアドレスを入力する
    • 「サービス利用規約の同意」にチェックする
    • 発行するバッジを7種類から選ぶ

    申請費用はかかりません。

    DX推進パスポートの変更や取り消しを希望する場合、上記のページではなく「DX推進パスポート変更・取消依頼」から手続きをする必要があるので注意してください。

    申請期間

    申請から発行までの期間は「1ヶ月程度」です。申し込み自体は5分程度で完了します。

    DX推進パスポートのデジタルバッジが発行されたら、自動メールが届きます。

    • メールの発信元:OpenBadge<noreply_openbadge@netlearning.co.jp>
    • メールタイトル:オープンバッジ授与のお知らせ

    メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダに振り分けられていないかチェックしてください。

    DX推進パスポートを取得する際の注意

    DX推進パスポートの発行にあたり、いくつか注意点があります。

    • 合格を公的に証明するデジタルバッジではない
    • 書類の証明書は発行されない
    • ITパスポートに関しては2021年4月以降の合格者が対象
    • 各試験の合格証書番号・合格者番号が必要

    DX推進パスポートは合格したことを公的に証明するものではないので、第三者から公的な証明を求められた時は、各運営元が発行した証明書などを提示してください。

    合格証書番号・合格者番号の確認方法は以下の通りです。

    試験の種類 確認方法
    ITパスポート試験
    • 合格証書を確認する
    • 合格証明書の交付手続き上で確認する
    G検定
    • JDLA試験問い合わせフォーム上で確認する
    DS検定
    • DS協会問い合わせ窓口で確認する

    まとめ

    今回の記事では、DX推進パスポートに興味がある方に向けて、基礎知識や取得するメリット、申請方法などについて解説しました。

    DX推進パスポートは社員のデジタルスキルを確認するために有効です。しかし、より効率的に社内の状況を把握したい場合は、DXアセスメントの活用もご検討ください。

    ディジタルグロースアカデミアが提供するアセスメントは、DX適性とデジタイズ適性の2つの軸で社員の能力を数値化できます。

    わかりやすいレポートやアセスメント後の研修までトータルでサポートしているので、ぜひお問い合わせください。

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