DX推進人材とは?求められるスキルや育成方法を詳しく解説!
更新日:2024年9月24日
「DX推進人材とは?」
「DX推進人材を育成するためにはどうすればいい?」
と疑問をお持ちの方はいませんか。
DX推進人材は、企業のDXプロジェクトを進めていく上で欠かせません。まずはDX推進人材の意味や求められるスキルを理解して、社員育成計画を策定することが重要です。
本記事では、経済産業省が掲げるDX推進人材の意味、DX推進人材の類型、求められるスキルについて解説します。
DX推進人材の育成方法についても説明するので、IT人材不足を課題視している企業の担当者は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
DX推進人材とは
経済産業省の「デジタルスキル標準 ver.1.2」では、DX推進人材の意味を「組織・企業において専門性を持ってDXの取組みを推進する人材」と記載しています。
簡単に説明すると、DX推進人材は「デジタルに精通している人材」、または「DXプロジェクトを進めるために必要な人材」と言えるでしょう。
全てのビジネスパーソンを対象とした「DXリテラシー標準」に加えて、DX推進人材には「DX推進スキル標準」を満たすことが求められます。
DXリテラシー標準 | 全てのビジネスパーソンが身につけるべき能力・スキルを定義 |
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DX推進スキル標準 | DXを推進する人材類型の役割や習得すべきスキルを定義 |
そもそもDXとは
DXの意味についても改めて確認しておきましょう。
経済産業省の「デジタルガバナンス・コード 実戦の手引き2.0」では、以下のように定義づけられています。
DX(デジタルトランスフォーメーション):データやデジタル技術を使って、顧客目線で新たな価値を創出していくこと
- 参考:経済産業省「デジタルガバナンス・コード 実戦の手引き2.0」
DXでは、ただデジタル技術やツールを導入するだけでなく、ビジネスモデルや企業文化等の変革を通じて、新たな価値を生み出すことが求められます。
DXの定義や意味についての詳細は、以下の記事を参考にしてください。
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DXの必要性が高まっている背景
DXの必要性が高まっている要因にはさまざまなものが挙げられます。総務省が掲げている4つの要因は以下の通りです。
- スマートフォン等の普及に伴う消費行動等の変化
- デジタル・ディスラプションの脅威
- リアル空間を含めたデータの増大・ネットワーク化
- デジタル市場のグローバル化
経済産業省は「DXレポート」において、「2025年の崖」に対応するためにはDXが必要と主張しています。
2025年の崖:DX推進における課題を解決できない場合、2025年までに最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性がある
- 引用:経済産業省「DXレポート」
このようにDXの必要性が高まっている背景にはさまざまな要因があるのです。
DX推進人材の類型
DX推進人材は、以下の類型に分けられています。
- ビジネスアーキテクト
- データサイエンティスト
- サイバーセキュリティ
- ソフトウェアエンジニア
- デザイナー
以下でそれぞれの職種について詳しく解説します。
ビジネスアーキテクト
ビジネスアーキテクトとは、DXの取組みにおいて目的を設定した上で、関係者をコーディネートしながらプロジェクトを一気通貫して推進する人材のことです。
ビジネスアーキテクトを役割ごとに細分化すると、以下の通りになります。
役割 | 概要 |
---|---|
新規事業開発 | 新しい事業、製品・サービスの目的を設定し、プロジェクトを推進する |
既存事業の高度化 | 既存の事業、製品・サービスの目的を見直して再定義し、プロジェクトを推進する |
社内業務の高度化、効率化 | 社内業務の課題解決の目的を定義し、プロジェクトを推進する |
ビジネスアーキテクトは他職種と関わる機会が多く、プロジェクトを進める上で欠かせない人材と言えます。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、データを活用した業務変革や新規ビジネスを実現するために、データ収集・解析の仕組みを構築する人材です。
データサイエンティストは、以下の役割ごとに細分化できます。
役割 | 概要 |
---|---|
データサイエンスプロフェッショナル | データの処理や解析を通じて、有意義な知見を生み出す |
データビジネスストラテジスト | 事業戦略に沿ったデータの活用戦略を考案・戦略の具体化や実現を主導 |
データエンジニア | 効果的なデータ分析環境の設計・実装・運用 |
データサイエンティストについては、以下の記事を参考にしてください。
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サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティとは、デジタル環境におけるサイバーセキュリティリスクの対策を担う人材です。
サイバーセキュリティは、以下の2種類に分けられます。
役割 | 概要 |
---|---|
サイバーセキュリティマネージャー | DXの企画立案でデジタル活用に伴うサイバーセキュリティリスクを検討・評価、対策の管理・統制を主導 |
サイバーセキュリティエンジニア | サイバーセキュリティリスクを抑制するための対策の導入・保守・運用 |
ソフトウェアエンジニア
ソフトウェアエンジニアは、デジタル技術を取り入れた製品・サービスに必要なソフトウェアの設計・実装・運用を行う人材です。
ソフトウェアエンジニアは、役割ごとに以下の4種類に細分化できます。
役割 | 概要 |
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フロントエンドエンジニア | インターフェース(クライアントサイド)における機能の実現 |
バックエンドエンジニア | サーバサイドにおける機能の実現 |
クラウドエンジニア/SRE | ソフトウェアの開発・運用環境の最適化と信頼性の向上 |
フィジカルコンピューティングエンジニア | 現実世界(物理領域)のデジタル化、デバイスを含めたソフトウェア機能の実現 |
デザイナー
デザイナーとは、ビジネスとユーザーの視点から、製品・サービスの方針や開発のプロセスを策定したり、製品・サービスのあり方をデザインしたりする人材です。
デザイナーは、役割ごとに以下の3種類に分けられます。
役割 | 概要 |
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サービスデザイナー | 製品・サービスの方針(コンセプト)の策定など |
UX/UIデザイナー | 製品・サービスの顧客・ユーザー体験設計など |
グラフィックデザイナー | ブランドイメージの具現化、デジタルグラフィック・マーケティング媒体等のデザイン |
DX推進人材に求められるスキル
それでは、DX推進人材にはどのようなスキルが求められるのでしょうか?
DX推進人材に共通して求められる主なスキルを紹介します。
プロジェクトマネジメントスキル
DX推進人材には、DX関連のプロジェクトを進めていく役割が期待されます。そのため、組織全体など大きな枠組みで物事を捉える視点が必要です。
中でも、プロジェクトマネジメントスキルはプロジェクト全体を見据え、スケジュール通りに進行させるために必要な視点と言えます。
具体的には、チームとコミュニケーションを図りながら、予算やタスク、スケジュールなどをマネジメントしていくスキルです。
トラブルが発生した際も、解決に向けて柔軟に対応する姿勢が重要になります。
デジタルリテラシー
DXを推進していくためには、デジタルリテラシーが欠かせません。
デジタルリテラシーとは、デジタル技術やその活用方法に関する知識のことです。デジタルリテラシーが不足していると、デジタル技術を業務内で適切に活かすことができません。
他にも、最新テクノロジーなどの情報にも精通しており、適切なソリューションを提案できるスキルが求められます。
業務知識
業務知識もDXを推進する上で重要なスキルです。
既存の業務フローや課題について理解していないと、適切なデジタルソリューションを提案できません。
業務知識が不足している場合でも、適切にインプットしようとする姿勢が重要になります。
DX推進人材を育成する方法
それでは、DX推進人材はどのように育成すればいいのでしょうか?
DXに関する専門知識が社内で不足している場合、外部のコンサルティングサービスを利用すると良いでしょう。
ディジタルグロースアカデミアは、デジタル⼈材育成計画の策定から、具体的なデジタル戦略プロジェクト実行まで、トータルでサポートしています。
eラーニングプラットフォームや研修システムも提供しており、実践的かつ効果的な育成計画を提案しています。
まとめ
今回の記事では、DX推進人材が不足していることを課題視している企業に向けて、DX推進人材の必要性や育成方法について解説しました。
DX推進人材は、企業全体のDX化を推し進める上で欠かせない存在です。DX推進人材が不足している場合、デジタルに精通した人材を育成する必要があります。
具体的な育成方法がわからない方は、ディジタルグロースアカデミアにご相談ください。
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