管理職研修は意味ない?目的や種類、内容などを紹介
更新日:2023年2月14日
管理職研修は、管理職として働く上で必要な基礎スキルが身につけられる研修です。
「チーム・組織を円滑にまとめる」「部下を上手に育成する」などのスキルを習得しながら、管理職が抱える悩みや迷いを解消します。
管理職として、部下が安心して業務にあたれるような指示を出すためにも、管理職研修で習得できるスキルは大変重要です。
本記事では、管理職研修の詳しい内容をはじめ、種類や目的などを解説しています。
管理職研修の実施を検討している企業にとって、有益な情報をまとめているため、ぜひ参考にしてください。
目次
管理職研修の内容
管理職研修でよく実施されている内容を紹介します。
- 経営方針の共有
- 管理職の役割問題設定方法
- 戦略策定方法
- マネジメント部下の育成方法
- 業務の管理方法
- コンプライアンスITリテラシー、DX
経営方針の共有
管理職が経営方針に対してしっかり理解していないと、その下にいる部下にも伝わらなくなり、チームがうまく回っていきません。
そのため、まずは管理職が経営方針を十分に理解し、部下へ齟齬なく伝えられるようにする必要があります。
管理職の役割について
管理職として適切な行動がとれるよう、求められている役割を確認することも大切です。
管理職には、主に4つの役割があります。
- 人材配置や予算・進捗などの業務全体を管理する
- 部下の能力チェックやアドバイスなど育成をサポートする
- 企業の経営方針を浸透させる
- 権限・影響力を発揮しながら業務を円滑に進める
管理職についた人が自分の役割を明確に理解した上で業務に臨めるようにします。
問題設定方法
経営方針に沿って、チームの問題・課題を設定できる能力が必要です。
目標達成のために必要な課題を打ち出してメンバーを引っ張っていくのは、管理職として重要な役割です。
研修を通して適切な方針や問題設定方法を学んで、メンバーの統制が取れる能力を身につけてもらいます。
戦略策定方法
戦略策定とは、会社もしくは担当事業の現状と最終目標に対する差を埋めるための意思決定を指します。
特に上級管理職の場合、経営に近い立場になるため、戦略を立て実行する能力が必要です。
自社を取り巻くさまざまな状況を把握して将来を予測し、必要な意思決定ができるスキルを習得しておくと良いでしょう。
マネジメントチームの活動が円滑に進むように、マネジメント能力も重要です。
会社の資源や資産、リスクなど組織を網羅的に管理できるようにしましょう。
マネジメント能力を発揮するには、組織から理解を得て動かすためのコミュニケーション能力や、先頭に立ってメンバーを引っ張るリーダーシップ力が求められます。
部下の育成方法
部下と円滑なコミュニケーションを取り、性格や能力などに合わせた指導ができる方法を学ぶのも大切です。
情緒的に叱る・励ますという対応は、得策とはいえません。
部下の現状や課題をくみ取り、業務の過程や結果などを一緒に振り返るコミュニケーションの取り方を身につけましょう。
業務の管理方法
業務管理や改善の考え方・方法を身につけることも大切になります。
特に、部下に「何を・いつまでに・どのようにやるか」という的確な指示を出せるように研修します。
管理職として重要な「業務をより効率的に遂行するための思考」を持つための内容です。
コンプライアンス
企業のコンプライアンス意識の向上から、管理職も知識を深める必要があります。
管理職は権限の幅が広がるため、自身の判断でコンプライアンス違反になる可能性が高いためです。
どのようなケースがコンプライアンス違反となりうるのか、知識を深めてリスク回避できるようにしましょう。
ITリテラシー
DX企業のデジタル化やDX推進が推奨されている背景から、管理職にもIT知識が求められています。
ITやDXに関する知識は、効率的な業務指示を促す他、企業の新規事業を進めるためにも重要です。
最先端のIT技術やトレンドが把握できる知識を身につけ、世間の動向に合わせた適切な経営判断やIT戦略を打ち出せる管理職育成を目指します。
管理職研修の種類
管理職研修は、さまざまな立場に合わせて種類があります。
種類 | 詳細 |
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新任管理職研修 |
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中間管理職研修 |
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上級管理職研修 |
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研修は、座学で実施するものもあれば、ゲーム形式でワークを行う内容もあります。
また、「キャリア開発支援」や「リスクマネジメント」など、ピンポイントに知識を学べる研修もあり、状況に合わせて必要な内容を選択すると良いでしょう。
管理職研修は意味ない?行う目的
管理職研修の主な目的について紹介します。
組織全体のエンゲージメントを上げるため
管理職研修は、組織全体のエンゲージメントを向上させるために大切です。
研修を通じてマネジメント手法を習得すれば、多様化している社員の労働観・働き方に対して、より適切で柔軟な対応が取れます。
社員の考えに寄り添い、働きやすい環境を作りやすくなるため、組織全体のエンゲージメント向上につながります。
変化に対応しやすくするため
市場の国際化や消費者ニーズの複雑化・多様化に合わせて企業が成長していくために、管理者研修は大変重要です。
経営層と現場の間に立つ管理職が対応力や柔軟性を身につければ、組織として時代に乗り遅れず成長できます。
研修では、迅速な経営判断と現場の変革を促せるような管理職を育成します。
管理職間の連携をしやすくするため
管理職研修は、他部署や上層部との関係性向上のために重要な役割があります。
管理職は一般社員と比べると、さまざまな関係者と連携をとるシーンが多くなり、お互いが協力しやすい環境を整えておくのが大切です。
連携不足は目標達成への足かせになる可能性もあるため、研修は関係性を深められる良い機会になります。
問題を解決していくため
研修は、現場の課題や管理職が抱える悩みを相談・把握できる機会でもあります。
管理職になると、一般社員と違いフィードバックを受ける機会が減り、悩みや課題を打ち明けて問題解決の糸口を得るのは重要な機会です。
研修では上司とコミュニケーションを取りフィードバックが受けられるため、管理職育成に大きな効果が得られます。
管理職研修を行う上でのポイント
管理職研修を実施する上で、押さえておきたいポイントを解説します。
研修の目的を明確にする
研修でどのような能力を習得させたいのか、目的を明確にしましょう。
研修は目的に合わせて複数あるため、意図した内容を実施しないと意味が薄れてしまいます。
大きな効果が得られる研修を実施するために、管理職にヒアリングを実施し、現場の課題や現在抱えている悩みなどを把握してください。
必要な能力や課題解決のために有益な研修を実施しましょう。
現状を把握した上で見合った内容のものにする
よくある研修内容や以前行った内容をそのまま実施するだけでなく、企業の状況に応じた内容のアレンジも重要です。
組織によって男女比や年齢などは違うため、すべての企業で同じ内容を実施すれば良いわけではありません。
企業の経営戦略や事業方針によっても、管理職に任せる役割に違いがあるため、そのときの状況や時代の変化に合わせてカリキュラムを変更・改善しましょう。
具体的な行動に落としやすい内容にする
研修内容がイメージしづらいと、学んだ内容を現場で発揮できない可能性があります。
そのため、管理職の役割や行動を具体的に説明して、現場で活かせるようにしましょう。
過去のケースを参考に具体的な事例を紹介して全体像をイメージできるようにすると、各プロセスの問題や対応策を洗い出しやすくなります。
受講者から研修の感想を聞く
研修が終わったら、受講者から感想をフィードバックしてもらいましょう。
感想を受けて、日程や内容・指導方法などが適切であったか、反省点はなにかなどを整理します。
受講者の声をもとに改善を重ねると、より有意義な研修にブラッシュアップできます。
まとめ
管理職研修を実施することで、役割を明確に理解し、部下育成や組織の統制などに必要な知識も学ぶことができます。
また、管理職が身につけたいITリテラシーやDXの知識も学べるものにすると良いでしょう。
企業にとって多くの意義がある管理職研修ですが、準備や手間がかかるため、導入に二の足を踏むケースも多いでしょう。
「準備する時間が確保できない」「どんな研修をすれば良いのかわからない」という場合には、専門業者への委託がおすすめです。
ディジタルグロースアカデミアでは、管理職向けをはじめ、目的に合わせた多くの研修を提供しているため、お気軽にご相談ください。
【監修】
日下 規男
ディジタルグロースアカデミア マーケティング担当 マネージャ
2011年よりKDDIにてIoTサービスを担当。2018年IoTごみ箱の実証実験でMCPCアワードを受賞。
2019年MCPC IoT委員会にて副委員長を拝命したのち、2021年4月ディジタルグロースアカデミア設立とともに出向。
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