Columnコラム

Eラーニングを制作会社に依頼した場合の流れや費用、選定方法

更新日:2023年11月22日

Eラーニング市場は、新型コロナウイルスの影響で、多くの企業や教育機関がオンライン教育にシフトし、近年特に注目を集めています。また、テクノロジーの進化によって、より多くの人々が手軽に質の高い教育を受けられるようになっています。

このような背景から、Eラーニングの導入が急速に進んでいます。特に、企業の研修やスキルアップのためのプログラムが多く見られます。この急速な市場の成長は、今後も続くと予測されています。

そこで本記事では、Eラーニングを制作会社に依頼した場合の流れや費用、選定方法について詳しく解説します。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、企業のニーズや目標に合わせて最適な方法を選択する参考にしてください。

Eラーニングの需要が増加している理由

新型コロナウイルスの影響はもちろん、Eラーニングの需要が増加している背景にはいくつかの要因があります。まず、全世界的にインターネットの普及が進んでおり、特に高速な通信環境が整っていることが大きいです。これにより、場所を問わずに高品質な教育コンテンツにアクセスできるようになりました。

次に、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めており、その一環としてEラーニングが活用されています。社員教育や研修、スキルアップのためのプログラムがオンラインで提供されています。

また、多様な働き方が広がっている現代において、柔軟な時間で学習できるEラーニングは非常に有用です。さらに、AIやビッグデータの活用によって、個々の学習進度や理解度に合わせたカスタマイズが可能となっています。このようにして、Eラーニングは多くの場面でその有用性を証明し、需要が増加していると考えられます。

Eラーニングを制作する方法

Eラーニングを制作する方法は、下記のとおりです。

  • 既存のコンテンツを購入する
  • 自社でオリジナルのコンテンツを制作する
  • 制作会社に外注する

既存のコンテンツを購入する

既製のEラーニングコンテンツを購入するという選択肢は、時間と手間を節約できるというメリットがあります。市場には、専門家によって作成された質の高い教材が豊富にあります。

一方で、既製のコンテンツには、企業や教育機関の特定のニーズに完全に合致するわけではないというデメリットもあります。そのため、購入する前には、コンテンツの内容や品質を十分に確認する必要があります。

自社でオリジナルのコンテンツを制作する

自社でコンテンツを制作するという選択肢は、教材を完全にカスタマイズできるというメリットがあります。特定のスキルセットや企業文化に合わせた教材が作れます。また、自社で制作することで、教材の所有権や更新権も確保できます。

しかし、高品質なコンテンツを作成するには専門的な知識と時間が必要であるという側面があります。そのため、自社で制作する場合は、教材作成に関するスタッフの能力や研修の必要性などを考慮しましょう。

制作会社に外注する

外部の専門会社に制作を依頼するという選択肢は、プロフェッショナルな視点で高品質なコンテンツが作成されるのが大きな利点です。市場には、Eラーニング制作に長けた会社が多数存在し、費用はかかりますが、短期間での制作が可能です。

ただし、外部の会社に依頼する場合は、自社のニーズや要望を正確に伝えなくてはうまくいかないことがあります。また、教材の所有権や更新権などの契約条件も注意深く確認しておくと良いでしょう。

Eラーニング制作会社に依頼した際の流れ

ここでは、Eラーニングコンテンツを制作する一般的な制作プロセスを6つのステップに分けて紹介します。

  1. ヒアリング
  2. 提案の見積り
  3. コンテンツ制作
  4. テスト
  5. サポートと保守
  6. アフターサービス

1. ヒアリング

最初に行われるのが、ヒアリングです。この段階では、制作会社が企業のニーズや目標を評価し、Eラーニングコンテンツのイメージや要望を聞き取ります。

例えば、どんなテーマや内容にするか、どんな受講者に向けるか、どんな学習効果を期待するかなどです。このヒアリングは非常に重要であり、コンテンツの方向性や品質に大きく影響します。

2. 提案の見積り

次に、ヒアリングの結果をもとに、制作会社が企業に対して提案と見積りを行います。この段階では、コンテンツの構成やデザイン、制作スケジュール、費用などが明示されます。

企業側は、提案内容に対してフィードバックや修正依頼を行うことができます。最終的に、双方が納得した内容で契約を結びます。

3. コンテンツ制作

続いて、コンテンツ制作が始まります。この段階では、制作会社が企業から提供された素材や情報をもとに、コンテンツを具体的に作り上げていきます。まずは要件定義や目的設定を行い、コンテンツのコンセプトや方針を決めます。次に、受講者の特性やニーズに合わせたデザインやレイアウトを考えます。

そして、テキストや画像、音声や動画などのメディア素材を作成し、学習効果を高めるためのインタラクションやクイズなどの機能を付加します。このようなプロセスを経て、実際にコンテンツが完成します。

4. テスト

制作が完了したら、テストが行われます。この段階では、コンテンツが意図通りに動作するかどうかを確認します。例えば、画面遷移やリンクが正しく機能するか、音声や動画が正常に再生されるか、学習管理システム(LMS)との連携が適切に行われるかなどです。

もし不具合があれば修正が行われます。最終的な動作検証が完了したら、コンテンツが納品されます。

5. サポートと保守

納品後も、制作会社は企業に対してサポートと保守を提供します。この段階では、Eラーニング実施中に発生する可能性のあるトラブルや問題に対応します。

例えば、受講者からの質問や不満、制作時の不具合やバグの修正などです。また、コンテンツの内容やデザインを更新する場合も、制作会社が対応します。

6. アフターサービス

最後に、制作会社は企業に対してアフターサービスを提供します。この段階では、Eラーニングの効果や成果を評価し、改善のための提案やアドバイスを行います。

受講者の学習状況や成績、フィードバックやアンケートなどのデータを分析し、コンテンツの品質や効率を向上させる方法を考えましょう。

Eラーニングを制作会社に依頼した場合の費用

Eラーニングシステムの開発費用は、多くの要素に依存して変動します。導入方法によっても費用は大きく異なり、クラウド型の場合は月々数万円程度、オンプレミス型の場合は150万円以上、スクラッチ開発の場合は基本的には100万円以上が一般的です。

特にスクラッチ開発では、搭載する機能によっては数百万円かかる可能性もあります。また、システム開発の費用は主に人件費から成り、システムエンジニアやプログラマーの人月単価によっても費用は変動します。

大手企業の場合、1人月あたり200〜300万円以上することもあるでしょう。そのため、費用だけでなく、質やセキュリティ、カスタマイズの自由度なども考慮に入れる必要があります。

Eラーニングを制作する上でのポイント

Eラーニングコンテンツを制作する際には、いくつかのポイントに注意する必要があります。ここでは、そのポイントを5つ紹介します。

  • 学習目標の明確化
  • ターゲットの選定、理解
  • インタラクティブなコンテンツの提供
  • マルチメディアの活用
  • 継続的な更新と改善

学習目標の明確化

Eラーニングを制作する場合、学習目標を明確にすることで、コンテンツの内容や形式を決める際の指針となります。また、学習者にとっても、学習の意義や到達点がわかりやすくなります。学習目標を設定する際には、SMARTという原則に従うと良いでしょう。

SMARTとは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性の高い)、Time-bound(期限のある)という5つの要素です。それぞれの要素を満たすように、学習目標を明確にすると、比較的簡単に設定できます。

ターゲットの選定、理解

Eラーニングの制作では、ターゲットを選定することで、コンテンツのレベルやスタイルを決めることができます。そして、ターゲットを選定したら、そのターゲットがどのような特徴やニーズを持っているかを理解することも大切です。

例えば、年齢、性別、職業、学歴、興味、動機などです。これらの情報を収集する方法としては、アンケート調査やインタビューなどがあります。ターゲットの特徴やニーズを理解することで、コンテンツに適した内容や方法を提供できます。

インタラクティブなコンテンツの提供

インタラクティブなコンテンツを提供することで、学習者の学習意欲や記憶力を高めることができます。

インタラクティブなコンテンツとは、学習者が能動的に参加できるようなコンテンツのことです。例えば、クイズやシミュレーション、ゲームなどが挙げられるでしょう。こうしたコンテンツは、飽きずに続けられる仕組みづくりの一環となったり、記憶への定着をイメージづけられたりします。

また、より効果を高めるためにも、フィードバックや評価を取り入れることも重要です。学習者が自分の学習状況や成果を把握できるように、適切なフィードバックや評価で力量を可視化しましょう。

マルチメディアの活用

マルチメディアとは、ビデオやオーディオ、テキストなど、マルチメディアを活用することで、学習者により豊かな学習体験を提供することができます。

例えば、ビデオでは視覚情報、オーディオでは聴覚情報、テキストでは言語情報を伝えることができます。これらのメディアを組み合わせることで、学習者の理解度や記憶度を高めると良いでしょう。

ただし、マルチメディアを活用する際には、過剰にならないように注意しましょう。メディアの種類や量が多すぎると、学習者が混乱したり、集中力を失ったりする可能性があります。また、メディアの選択や配置は、学習目標やターゲットに合わせて行うことが大切です。

継続的な更新と改善

Eラーニングコンテンツは、一度制作したら終わりというものではありません。テクノロジーやユーザーのニーズは常に変化しているため、それに応じたコンテンツに対して継続的な更新と改善を行う必要があります。

また、コンテンツの効果や問題点を把握するために、定期的に評価や分析を行うことも求められます。評価や分析の方法としては、アクセス数や滞在時間、視聴完了率などのデータを収集したり、学習者からのフィードバックや感想を聞いたりする方法が挙げられるでしょう。これらの情報をもとに、コンテンツの改善点を見つけて、修正や追加を行うことで、より良いサービスとして仕上がります。

効果的なEラーニング制作会社を選定する上でのポイント

では、どのようにして効果的なEラーニング制作会社を選定すれば良いのでしょうか。ここでは、以下の5つのポイントに注目して、選定する会社を比較・検討する方法を紹介します。

  • 専門知識とスキルがあるか
  • 実績と経験はあるか
  • 過去の作品は会社に合っているか
  • アフターサービスはしっかりとしているか
  • 価格と予算にあっているか

専門知識とスキルがあるか

Eラーニングコンテンツの制作には、教育学や心理学などの専門知識や、デザインやプログラミングなどのスキルが必要です。また、自社の業界やニーズに特化したコンテンツを作るためには、その分野に関する知識や経験も重要です。

選定する会社がこれらの専門知識とスキルを持っているかどうかを確認することは、コンテンツの品質や効果に直結します。そのため、会社のホームページや資料などで、その会社がどのような専門性を持っているかを調べておきましょう。

実績と経験はあるか

選定する会社が過去にどのような実績や経験を持っているかも大きな選定ポイントです。Eラーニングコンテンツの制作は、一朝一夕にできるものではありません。プロジェクト管理や品質管理など、さまざまな工程を経て完成させる必要があります。

これによって、その会社が信頼できるパートナーであるかどうかが判断できます。そのため、会社のホームページや資料などで、その会社が過去にどんなクライアントやプロジェクトを手掛けてきたかを確認しておくと良いでしょう。

過去の作品は会社に合っているか

選定する会社が過去に制作したEラーニングコンテンツを確認し、自社の要件や品質基準に合致しているかどうかを評価することも大切です。コンテンツのデザインや構成は、受講者の特性や目的に応じて工夫されている必要があります。

そして、Eラーニングコンテンツは、単に情報を伝えるだけではなく、受講者の興味や動機づけを高めたり、理解や記憶を促進したりすることが重要です。そのため、会社からサンプルやデモなどを提供してもらい、実際にコンテンツを見てみることも考慮してみましょう。

アフターサービスはしっかりとしているか

委託する会社は、プロジェクト完了後も、しっかりとしたサポートとメンテナンスを提供するかも重要な選定基準です。Eラーニングコンテンツの制作は、プロジェクト完了後も終わりではありません。コンテンツの運用や更新、トラブルシューティングなど、さまざまなアフターサービスが必要になることがあります。

また、コンテンツの効果測定や改善提案など、コンテンツの品質向上にも継続的なサポートが必要です。会社からアフターサービスの内容や費用などを明確にしてもらうと、安心して依頼できるか判断できます。

価格と予算にあっているか

最後に、Eラーニングコンテンツの制作には、それなりの費用がかかります。しかし、安ければ良いというものでもありません。コンテンツの品質や効果は、その価値に見合った投資が必要です。

そのため、サービスの価格が予算内で収まるかどうかも確認が必要です。しかし、価格だけでなく、提供される価値とのバランスを考慮することが重要です。そのため、会社から見積もりや契約内容などを詳しく説明してもらい、費用対効果についてしっかりと納得できた上で契約しましょう。

まとめ

Eラーニング制作には、学習目標の明確化、ターゲットの選定と理解、インタラクティブなコンテンツの提供、マルチメディアの活用、継続的な更新と改善が重要です。ポイントを押さえながら適切に改善を続けて、高い評価を得られるサービスを作り込むことが失敗しないためにも大切です。

また、Eラーニングは効果的な学習手法であり、社員のデジタルトランスフォーメーション(DX)リテラシー向上に貢献します。社員のスキルや知識を向上させ、組織の競争力を高めるために活用しましょう。

ディジタルグロースアカデミアは、Eラーニングの専門知識と経験を持つ会社です。豊富な実績と専門性を活かし、高品質なEラーニングコンテンツを提供しています。詳細はディジタルグロースアカデミアのウェブサイトをぜひご覧ください。

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