IT研修で学べる内容は?研修を成功させるためのポイントも紹介
更新日:2023年1月10日
IT研修とは、情報技術に関わる知識や操作方法を習得するために行われます。
WordやExcelなどを含むMicrosoft Officeの操作方法を学ぶ研修やプログラミング言語を学ぶ研修、コンプライアンス遵守のために、ITリテラシーやセキュリティ面について学ぶ研修など、様々な種類の研修があります。
IT研修によってIT人材の育成ができれば、会社全体の業務の効率化や生産性の向上など多くの経営メリットが見込まれるはずです。
本記事では、IT研修の概要や実際に研修を開催するときのポイントなどを詳しく解説しています。
目次
IT研修の種類
IT研修の種類は複数あり、大きく分けると以下2つになります。
- エンジニア向け研修
- 非エンジニア(マネジメント関係など)向け研修
エンジニア向け研修
エンジニアとしての業種に携わる人材を育成していく場合、エンジニア養成プログラムを進めていく企業が多くあります。
そういった場合、エンジニアに必要となってくる以下の基本的プログラミング言語の習得を目的とした研修が多く行われています。
- HTML
- Java
- JavaScript
- PHP など
他にも、開発系プロジェクトマネジメントやアーキテクチャモデル、ビッグデータ、DXなど、ITに関する専門的な知識やスキルを身につけるための研修が多くあります。
非エンジニア(マネジメント関係など)向け研修
エンジニア関係の業務をしない人でも、IT技術が発達している現代、IT関係の知識やスキルが必要になってきています。
そのため、そういった人向けのコンピューターの基本的な構造に関する知識やWindows、Outlook、Excel、Wordなどを扱うOAスキル、OS基礎に関する知識などを身につけるための研修も多くあります。
IT研修で学べる内容
IT研修では、ITに関する様々な知識やスキルについて学んでいきます。今回は、研修でよく学ぶ以下の内容について紹介していきます。
- ITに関する基礎的な知識
- OAスキル
- OS基礎に関する知識
- プログラミングスキル
- ビッグデータやAI
- 自動化やDX
ITに関する基礎的な知識
IT研修では、ITに関する基本的な知識を包括的に習得していく場合が多くあります。
ITを活用する場合には、コンピューターの仕組み、情報処理の手順、基本構成などに関する知識が求められます。
例えば、対象が新入社員、または非IT系からIT系部署へ異動となった社員である場合、ITリテラシーが乏しい可能性が高いといえるでしょう。
そのため、ネットワーク、サーバー、データベース、Webシステム、セキュリティなどのITの基本的なことを習得していく必要があります。
OAスキル
研修では、基本的なOAスキルについても習得していく場合があります。
OAスキル研修では、業務において使われることの多い、Windows、Outlook、Excel、Wordなどの基本的な操作方法・活用方法について学んでいきます。
OS基礎に関する知識
OSの基礎に関する内容も、ITに携わる仕事の場合には欠かせない知識です。
なお代表的なOSには、WindowsやMacが挙げられます。
OSとは、ユーザーがマウスやキーボードから入力した情報をアプリケーションに伝達する役割を持ちます。
IT研修では、OSのネットワーク機能やWindowsの操作方法、システム・ユーザーアカウント・ディスクなどの様々な管理についても習得していきます。
プログラミングスキル
社員がOAスキルやOS基礎知識をすでに習得しているという場合、次のステップとしてプログラミングスキルを身につけるための研修を行う企業が多くあります。主に開発で必要とされる、HTML、Java、JavaScript、PHPなどの言語を中心に、企業ごとに必要となるものを実践的に学んでいきます。
とくにシステム開発に携わる場合には、開発の概要やシステム開発工程の流れについても学習する必要があるでしょう。
ビッグデータやAI
さらにビッグデータやAIの活用、運用方法について学ぶことのできる研修もあります。
ビッグデータの処理は、ときに何百・何千台もの大規模並列化されたソフトウェアが必要となるため、データ管理には高度な能力が必要となります。
ビッグデータやAIに関する研修の場合、ビッグデータの分析・活用、データマイニング、機械学習などについて学ぶことができます。
また、AIに精通した人材を確保するためのAIの活用事例やAI開発に必要なPython、Javaなどのプログラミング言語など幅広く学んでいく研修もあります。
自動化やDX
IT人材には、ITツールを活用した自動化やDXについての知識やスキルも求められてきています。
人手不足の現代においては、業務の自動化やDXが推進されています。
定型的な事務作業においては、効率化を図るためのツールが多企業で続々と開発されています。
そのため、今後業務自動化はさらなる普及が見込まれていますが、ツールを活用し運用していくには、現場の社員に一定のITスキルやリテラシーが必要です。
IT研修では、こうした業務自動化にあたって必要となる知識やスキルを育てられるでしょう。
IT研修を行うメリット
IT研修行うと、IT人材を自社内で育てられるため以下のようなメリットがあります。
- 他社との競争に勝ち抜く力を得る
- 効率よく業務を進めることがきる
- トラブル発生時、すばやく対応できるようになる
IT人材を育成し、他社との競争に勝ち抜く力を得る
IT研修の実施により、社内のエンジニアや非IT部門の社員を含め、IT人材の育成が可能となります。
業務レベルによって必要なスキルは異なりますが、ITリテラシーの向上は他社との競争に打ち勝つ力を得ることにもつながるでしょう。
効率よく業務を進めることがきる
IT研修を実施しIT人材を増やせれば、幅広い業務を自動化させることが可能となります。
自動化可能な業務が増えれば、一人ひとりの作業工数の大幅な削減に成功するため、少ない人手でスムーズに業務をこなせるでしょう。
属人的な作業を見直して無駄を省くためにも、社員がITを使いこなせるように研修を実施することをおすすめします。
トラブル発生時、すばやく対応できるようになる
IT人材を育成できれば、社内システムのトラブル発生時にもすばやく対応できるようになります。
システムトラブルによって顧客へのサービス提供に悪影響が広がる可能性を減らせるでしょう。
なお、セキュリティに関する知識をつけることで、情報漏れのリスクも低減できます。
現代において、ITスキルがなければ企業の信用問題に発展してしまいます。
IT研修についていけない社員を出さないためには?
IT研修を実施したものの、研修についていけずに挫折する社員も多くいます。
本章では、挫折者を出さないためにできる以下5つのポイントについてチェックしていきましょう。
- 社員のレベルにあった内容にする
- 適切な研修期間を設ける
- 質問しやすい環境を作る
- 実践できる場を設ける
- 教え方の上手い講師に依頼する
社員のレベルにあった内容にする
IT研修についてきてもらうには、自社の社員のレベルに合った内容となるようセッティングする必要があります。
もともとのITスキルや知識、リテラシーは、社員によって異なるため、それぞれのペースで習得を進めるように促す環境が作れると良いでしょう。
特に高度な知識やスキルの習得をめざす場合には、事前にレベルチェックしておくことが大切です。
適切な研修期間を設ける
社員を挫折させないためには、適切な研修期間を設定しましょう。
短期間では習得が難しく、長期的すぎては途中でギブアップしてしまう可能性が高まります。
自社の社員のレベルに合わせるとどのくらいの研修期間であれば適切に習得可能であるか、研修内容にも応じてしっかり分析を行ったり、IT研修で成功している会社の事例を取り入れたりしてみましょう。
質問しやすい環境を作る
IT研修で挫折者を出さないためには、質問しやすい環境作りも重要です。
受講する社員自身が、習得できているのか、内容について理解できているのか、不安を抱えているケースもあるでしょう。
研修中にわからないことを質問できる窓口を設けたり、研修後にヒアリングや振り返りなどを実施したりして、フォローアップを行っていきます。
研修の成果は短期的ではなく、中長期に渡って追っていく必要があります。
実践できる場を設ける
IT研修を実施したあとは、習得した知識やスキルを実践できる場を設けることが大切です。
座学の研修で終わってしまわないように、実際に現場でシステムの活用や開発などに携われるような人材配置を行うことで、受講者が研修の成果を実感できITスキルを高めるモチベーションにもつながるでしょう。
教え方の上手い講師に依頼する
もともとITリテラシーが不足している社員の場合、研修を実施しても苦手意識が先行してしまうことがあります。
一度苦手意識が芽生えてしまうと、研修受講に挫折する可能性が高まってしまうでしょう。
どの研修にも言えることですが、第一線で活躍するプロで、かつわかりやすい解説ができる講師による研修を開催することが大切です。
IT研修の研修方法
IT研修は、受講スタイルを様々に分類できます。
研修方法 | 受講スタイル | 特徴 |
---|---|---|
公開講座 | 研修会社が提供する講座に出向く |
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派遣型講座 | 外部講師を自社に呼ぶ |
|
オンライン映像 | 一人1台PCで受講 |
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eラーニング |
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自社の体制や受講対象者の状況によって、どの研修方法を選択するか決めていきます。
例えば、リモートワークを推進していたり、外回り業務が多かったりする場合には、社員の出社が少ないことが多いでしょう。
こうした場合にはオンラインによる研修を選ぶとスムーズに進むはずです。
研修を依頼する会社によってもそれぞれの研修方法が用意されているため、事前のリサーチを徹底しましょう。
まとめ
IT研修を行うことで、自社の業務効率や経営の大きな改革につながる可能性があります。
自社に合ったIT研修を行い、IT人材を育成していきましょう。
DX人材育成会社のデジタルグロースアカデミアでは、IT・DXに関する研修や、いつ・どこにいても受講できるe-ラーニングの整備から企業別コンサルティングまで、幅広いサポートを提供しています。
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【監修】
日下 規男
ディジタルグロースアカデミア マーケティング担当 マネージャ
2011年よりKDDIにてIoTサービスを担当。2018年IoTごみ箱の実証実験でMCPCアワードを受賞。
2019年MCPC IoT委員会にて副委員長を拝命したのち、2021年4月ディジタルグロースアカデミア設立とともに出向。
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