Columnコラム

DX人材育成プログラムを成功に導くためには?よく出る課題を紹介

  • 公開日:2023年3月3日

社内でDX人材が育成できれば、DX推進は一貫して進められ、社内環境もDX推進に則した環境に整えていくことが可能です。

現場の状況や求められるスキルを有する社内人材が育てられるので、DX推進も成功に導きやすいでしょう。

しかし、知識を有する人材は簡単に育てられても、実際の現場で業務を牽引するようなDX人材を育てるには少しコツがいります。

本記事では、自社でDX人材を育成するための方法を解説しています。

DX人材の育成がなぜ求められているのか、DX人材を育てるための具体的なロードマップから人材育成の課題についても触れているので、自社でDX人材を育成したいと考える人はぜひ参考にしてください。

目次

    そもそもDXとは

    そもそもDXとは、デジタル技術を活用して業務の変革を図り、ビジネスモデルの改革や、新たな顧客価値の創出を目指す取り組みのことです。

    具体的には、AI(人工知能)やビッグデータといった技術を駆使し、企業の生産性を高めたり、消費者体験を向上させるなどが該当します。

    社会や市場の急速な変化に対応し、持続可能な成長を達成するための手段として、多くの企業がDXを推進しています。

    デジタル人材とは

    デジタル人材とは、DX推進の中核となる人材を指します。

    デジタル人材は新しい技術を駆使して企業の価値創造を可能にする「価値提供者」であり、IT人材は様々なデジタル技術やITシステムの運用・管理を行う「実行者・運用者」です。

    そのため、デジタル人材には、特定の技術やツールを使いこなすだけでなく、ビジネスの変革をリードできる広範な知識とスキルを有していることが求められます。

    DX人材の育成が必要とされている理由

    DX人材の育成が必要とされる理由は以下の2つです。

    1. DX推進を社内で一貫して行うことができるため
    2. DX推進に適した社内体制を構築するため

    DX推進を社内で一貫して行うことができるため

    DX人材を育成すると、DX推進を担う人材をすべて社内のリソースで賄えます。

    DX推進において社内のDX人材を使うメリットは、DXに社内文化を反映させられる点にあるでしょう。

    企業文化を理解している人材とそうでない人材とでは、意思決定や判断軸に違いが現れます。

    ビジネスモデルを大きく変える可能性のあるDXは、急激に導入してしまうとしばしば導入によって通常業務に支障をきたす場合があります。

    より無理のないDX推進を実現させるためにも、社内の情勢を理解した社内DX人材が必要です。

    DX推進に適した社内体制を構築するため

    DX推進に社内の人材が使えれば、社内体制もまたDXに最適化させられます。

    多くのDX推進は、単一部署で行われるものではなく事業の垣根を越えて行われることが大半です。

    DX推進とともに社内体制そのものを変えたほうが、組織の変革や事業の方向転換しやすくなるでしょう。

    企業風土にも配慮できる社内DX人材なら、DX推進により適した社内体制をいち早く創造できます。

    DX人材に必要なスキル・能力

    DX人材に必要なスキル・能力は、下記が挙げられます。

    • デジタルリテラシー
    • データ分析と洞察力
    • プログラミングと開発スキル
    • ユーザーエクスペリエンス(UX)におけるデザインスキル
    • AIと機械学習に関する知識
    • クラウドコンピューティングに関する知識
    • プロジェクトマネジメントスキル
    • コミュニケーションスキル
    • 問題解決とイノベーションスキル

    デジタルリテラシー

    IT分野の基礎知識がDXにおける変革の基盤であるため、それを理解する能力は不可欠です。システムやネットワークなどの基本構造を学ぶことで、新しい技術の導入や改善が容易になります。

    具体的なスキルとしては以下のようなものが挙げられます。

    • システムアーキテクチャ理解
    • ネットワーク構築
    • セキュリティ対策

    デジタルリテラシーの知識が身につけば、企業のデジタル変革を効果的に推進する力がつくと言えるでしょう。

    データ分析と洞察力

    データサイエンス領域の知見が必要な理由は、データの収集から分析、解釈までの一連の流れを専門的に行うためです。PythonやRなどのプログラミング言語による分析手法は、ビジネス戦略の策定に不可欠です。

    • 統計モデリング
    • データ可視化
    • 機械学習の利用

    データ分析と洞察力の技術を活用することで、データから得られる洞察を戦略に変換する力が高まります。

    プログラミングと開発スキル

    ソフトウェアエンジニアの役割は多岐にわたり、デジタル技術の具現化が求められます。分野にはフロントエンド、バックエンド、クラウドなどがあり、それぞれ異なる専門性が必要です。

    • ウェブ開発(HTML/CSS/JavaScript)
    • バックエンド開発(Java, Python)
    • クラウド管理(AWS, Azure)

    プログラミングと開発スキルの技術は、製品やサービスの開発をスムーズに行うためにも必要性が高まっています。また、技術は新たに生まれ続けていることを踏まえて、最新情報まで集めておくと良いでしょう。

    ユーザーエクスペリエンス(UX)におけるデザインスキル

    UXデザイナーとエンジニアが連携し、使いやすいシステムやサービスを設計する知見も必要となるスキルです。デザイン思考と技術的なスキルが求められます。

    • ユーザビリティテスト
    • インタラクションデザイン
    • インターフェース設計

    複数のスキルを組み合わせることで、ユーザーが満足するプロダクトを実現できます。UXにおけるデザインスキルは、マーケティングにも活用できることから重要度は高いでしょう。

    AIと機械学習に関する知識

    先進技術に関する知見は、企業が競争力を維持するために不可欠です。AIやIoT、クラウドの理解と、それらを自社で取り入れる姿勢が重要とされています。

    • 機械学習アルゴリズムの理解
    • AIモデルの訓練と評価
    • IoTデバイスの統合

    AIと機械学習に関する知識の知識を有することで、先端技術の活用が可能です。昨今では、AIが急激に普及しつつあり、ビジネスに取り入れる自治体や企業が増えつつある代表例です。

    クラウドコンピューティングに関する知識

    クラウドエンジニアは、最適なソフトウェアの開発・運用環境を構築する役割を果たします。クラウド技術の理解は、デジタル展開における鍵となります。

    • 仮想化技術
    • クラウドセキュリティ
    • 自動化

    クラウドコンピューティングに関する知識や技術を駆使することで、効率的なシステム構築が可能です。また、独自のシステムはブラックボックス化しやすいことも踏まえて、透明性を確保しつつ、データの利活用を見越した環境構築が求められるでしょう。

    プロジェクトマネジメントスキル

    プロジェクトを成功に導くスキルも、DXの実現には必須です。納期、予算、人員の適切な管理は、プロジェクトの進行を円滑にするものの代表例だからです。

    • タスク管理
    • リスク管理
    • リソース最適化

    プロジェクトマネジメントスキルのスキルが身に付けば、プロジェクト全体を効果的にコントロールしやすくなります。また、事前にリスクを把握したり、残されたバックログを管理したりすることで漏れも防ぎやすくなるでしょう。

    コミュニケーションスキル

    サイバーセキュリティを担う人材には、関係者への説明責任を果たすコミュニケーション能力が重要です。

    • プレゼンテーション技術
    • ネゴシエーション
    • チーム内コミュニケーション

    たとえば、上記の技術がコミュニケーションスキルを活用することで、プロジェクトの進展に対して的確に伝えることが可能です。意見をただ通すだけでなく、論理的に伝えて今後に活かせるのもメリットです。

    問題解決とイノベーションスキル

    DX人材には、「何が顧客にとって最良か」を一から考え、課題を発見する姿勢が求められます。

    • クリエイティブな思考
    • 論理的な分析
    • 戦略的なアプローチ

    問題解決とイノベーションスキルのスキルの組み合わせにより、革新的なソリューションを生み出すことができるでしょう。

    DXは企業が競争力を維持するための不可欠な戦略であり、デジタルリテラシーから問題解決能力に至るまで、多岐にわたるスキルセットが必要です。

    DX人材を育成していくためのロードマップ

    社内でDX人材を育成するための具体的手順は以下の通りです。

    1. 現状の課題を洗い出し、可視化する
    2. DX人材を育成する目的・目標を明確にする
    3. 対象を定める
    4. 座学を行う
    5. 実務経験を積む

    1. 現状の課題を洗い出し、可視化する

    社内でDX人材を育成するなら、まずはDXにおける課題を抽出し可視化するようにします。

    DX人材を社内育成する背景を明確にすれば、より短い期間で企業風土に合ったDX人材が育成できるからです。

    また、課題を可視化することで社内にいるメンバーが等しくその内容を理解できます。

    スムーズな組織運営にも貢献するため、DX人材育成の際は必ず課題の洗い出しと可視化を実施するようにしましょう。

    2. DX人材を育成する目的・目標を明確にする

    DX推進をより効率よく進めるためには、DX人材を育成する目的や目標も明確にしましょう。

    人には得手不得手があるように、同じDX人材であっても発揮できる能力には個人差があります。

    さらに、より少ない時間で社内のDXを強化するには、必要性の高いものから順にDX推進に着手する必要があります。

    DX人材育成の目的・目標が定まれば、より適材適所にDX人材を投入でき、スムーズなDX推進が実現するでしょう。

    3. 対象を定める

    社内でDX人材を育成するなら、DX人材に適性のあるメンバーを選定して教育を施しましょう。

    人材育成を進める際、リソースの余剰にばかり目が向きがちです。

    しかし、実際に事業や会社全体を見渡しながらDX推進ができる人材はそう多くありません。

    とくに社内でDX人材を育成するなら、こうした適性を見極めておくことでよりスムーズなDX推進が可能になります。

    4. 座学を行う

    社内でDX人材を育成する際、具体的なステップとしてまずは座学を受けさせます。

    具体的には、DXに精通した講師を呼んで講義をしてもらったり、外部のセミナーや講習を受講させるといった方法があります。

    時間や場所に縛られないオンライン研修であれば、より多くのDX人材育成に取り組めるでしょう。

    5. 実務経験を積む

    社内DX人材育成には、きちんと実務経験の場も設けておかなければなりません。

    DX人材として使える人を育成するには、知識を十分にインプットさせた後、実際の現場でスキルを磨くことを意識すると良いでしょう。

    DXの導入も小さなフェーズから取り組んでいくのが一般的であるため、DX人材が携わる業務は決して大きなプロジェクトや作業である必要はありません。

    むしろ、数々の実務経験を積ませたほうがDX人材としてのスキルは着実に高まります。

    DX人材育成プログラムでよくある内容

    DX人材育成において、よく目にする育成プログラムは以下のようなものがあります。

    • DXの重要性
    • データやデジタル技術に関する知識
    • データやデジタル技術を活用する方法
    • DXの推進事例

    DXの重要性

    DX人材育成プログラムには、DXの重要性を理解しておくコンテンツが必ず含まれています。

    DX推進が注目されている理由や、会社にとってDXがどんなメリットを持つのかを整理させましょう。

    重要性が理解できていれば、DX人材が受ける研修の意義も感じられるためモチベーションの向上に繋がります。

    DXの重要性を理解するプログラムは概要説明に留まらない、DX育成に必須のプログラムです。

    データやデジタル技術に関する知識

    DX人材にはDXを着実に成し遂げるためのデジタル技術にまつわる知識も必要です。

    ケースバイケースの事案に対し、どのデジタル技術を取り入れるべきか判断するには、デジタル技術そのものについて深い知識が必要です。

    DX人材育成プログラムには、一通りのデジタル技術に関する内容を入れる必要があります。

    データやデジタル技術を活用する方法

    DX人材はデータやデジタル技術を活用する方法についても心得なければなりません。

    データやデジタル技術に関する知識は、持っておくだけではなく使える場面を見極められてこそ初めて意味をなします。

    研修でも実際の業務を想定した講習を取り入れることで、さまざまなデータやデジタル技術を使いこなす力を養いましょう。

    DXの推進事例

    DX人材は、実際にあるDXの推進事例を知っておく必要があります。

    過去の推進事例が頭にあると、自社のDX課題を解決するのにどういった取り組みが必要かの見当をつけやすくなります。

    DX推進に対して想定される課題をいち早く察知できるため、失敗を回避する手段も講じやすくなるでしょう。

    DX人事育成の際は、より多くのDX推進事例を学ばせるよう心がけてください。

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    DX人材の育成をする上での課題

    DX人材の育成には、想定しておくべき課題というものもあります。

    • DX人材に必要なスキルが明確になっていない
    • 研修生のモチベーションを保つことができない
    • 実務に活用できる内容になっていない
    • 育成に適切な講師がいない

    DX人材に必要なスキルが明確になっていない

    社内でDX人材育成に取り組むなら、DX人材に身につけさせるスキルを明確にしておきましょう。

    DXを推進するデジタル技術は多岐に渡るため、細かく一からすべてを学んでいるようではキリがありません。

    DX人材を着実に育てるなら、まずは自社のDXに必要なスキルを厳選して指導しましょう。

    DXに必要な技術を短期間に網羅することで、DX推進にかかる時間の節約にもつながります。

    研修生のモチベーションを保つことができない

    DX人材育成には、研修生のフォロー体制も整えておくと良いでしょう。

    DX人材の研修を受けた人の中には、研修での学びを活かせずに通常業務でいつも通りの進め方で業務をこなすだけにとどまってしまう人がいます。

    学びを無駄にしないためにも、研修生のフォローアップは欠かせません。

    研修の振り返りや定期的な面談などを実施して、DX人材育成を受けた人のモチベーションを保てるようサポートしましょう。

    実務に活用できる内容になっていない

    DX人材を育成するなら、実務に活用できる内容をきちんと指導しましょう。

    DXは概念的な知識だけを学んでも意味がありません。

    DX推進の担い手となるDX人材には、自社のDXに特化した知識やスキルを学ばせることが何よりも求められます。

    つまり、DX人材の育成研修の内容は実務を想定したものにするべきです。

    研修と実務でのギャップを感じることなく、研修で得た学びをきちんと通常業務に活かせます。

    育成に適切な講師がいない

    DX人材を育成するには、DXを成し遂げるデジタル技術に秀でた講師が必要です。

    社内に適任な人材がいなければ、社外から講師を招くことも検討してください。

    DX推進はDX人材の知識とスキルで決まります。

    育成スキルに長けた講師をつけることで、企業のDX推進はより進みやすくなります。

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    DX人材育成に成功するためのポイント

    DX人材育成に成功するためのポイントは、下記が挙げられます。

    • 戦略の明確化
    • 企業のニーズに合わせたプログラム
    • 経営層のサポートと関与
    • 専門的なトレーナー
    • 継続的な学習と改善
    • 顧客体験の重視

    戦略の明確化

    まず、DX人材の選定と育成に関する戦略を明示する必要があるのは言うまでもありません。年代や職種に応じた複数人の適性を持つ人材の選出が求められます。

    戦略を明確にすることで、人材育成の方向性が得られるため、適切なスキルセットを持つ人材を選ぶことができます。具体的には、マーケティング、開発、営業など各部門からの選定が必要で、各人の強みを活かした育成が可能です。その結果、DX推進の強力なチームが形成されるでしょう。

    企業のニーズに合わせたプログラム

    またDXには、企業の業務に合致した体制構築が求められるところです。既存業務の効率化をスタート地点とし、その後DX化を進展させる人材が欠かせません。

    そのため、業務を熟知した人材がDX推進の主役となります。それにより、業務の改善を迅速に行い、新しい価値を創造する力が培われます。例えば、プロジェクト管理ツールの導入や自動化技術の活用などが挙げられます。

    経営層のサポートと関与

    進捗情報の記録・共有に注力することで、プロジェクトの進展を一元管理し、スムーズな進行を実現します。

    例として、定期的な進捗報告会や専用の管理ツールの導入などが考えられます。プロジェクトの方向性が明確になり、ステークホルダーとの信頼関係も深まることも見込まれるでしょう。DX人材育成における経営層の関与は、プロジェクトの透明性を高め、組織全体での課題解決が可能です。

    専門的なトレーナー

    座学と実践の両方で知識とマインドセットを学ぶ段階では、AIやビッグデータの活用に関する知識の習得が求められます。この場合、専門的なトレーナーが、チームで改革を推進するための手法を教えます。

    たとえば、プログラミングスキルの向上やデータ分析能力の育成が重要です。必要に応じたスキルを身につけることで、DX推進に必要な人材としての力が高まります。

    継続的な学習と改善

    DX人材育成において、単に一度学んだだけでは不十分です。常に技術と知識のアップデートが必要とされる領域で、セキュリティ対策なども考慮して、長期的な育成とさまざまな手法の検討が不可欠です。

    オンラインコースの受講やセミナー参加、プロジェクトへの適切なアサインなどが具体例として挙げられます。継続的な学習と改善の取り組みによって、持続的な成長を実現できる体制を整えられます。

    顧客体験の重視

    DX人材育成では、顧客体験を重視することも忘れてはならない事柄です。外部との交流、特に業界を越えた協力関係の促進が重要になります。

    例として、他業界のエキスパートとの共同プロジェクトや、学術研究と連携した取り組みなどが挙げられるでしょう。こうした外部との連携によって、多角的な視点が育まれ、顧客にとっての価値創造が拡大していくことが大切です。

    DX人材育成の成功事例

    DX人材育成の成功事例を、以下の3つ紹介します。

    • 大学と連携し、2年間業務は行わず研修
    • ローコード開発ツールを導入し、自社で業務改善システムの開発
    • 育成するDX人材の職種を定め、レベル別のプログラム

    大学と連携し、2年間業務は行わず研修

    ダイキン工業株式会社はDX人材育成に特化した取り組みとして、「ダイキン情報技術大学(DICT)」という研修プログラムを設立しました。

    この研修プログラムは、新入社員が業務を行わずに2年間専任でDX技術の研修に励むというものです。

    この方式により、ダイキン工業は社員がDXに必要な技術的、戦略的スキルを深く理解し、実戦で活用できる人材へと育て上げています。

    ローコード開発ツールを導入し、自社で業務改善システムの開発

    日清食品ホールディングスではこのアプローチを「DIGITIZE YOUR ARMS」というスローガンのもと推進し、全従業員がデジタルスキルの向上と実践に取り組む体制を作り上げています。

    ローコード開発ツールの導入の結果、外部依存ではなく自社内で業務改善システムを開発できる組織体制が形成され、DX人材育成に成功していると言えます。

    ローコード開発ツールの採用は、様々なスキルセットを持つ社員がDXプロジェクトに貢献し、組織全体のデジタル化能力を基礎から高めるための1つの有力な手段となるでしょう。

    育成するDX人材の職種を定め、レベル別のプログラム

    キリンホールディングスは、特定の役割を担うDX人材の育成を目的に、職種ごとに異なる必要スキルセットとレベルに応じた研修プログラムを用意し、段階的な人材育成を実施する取り組みを実施しています。

    職種ごと、さらにその中で各階層にカスタマイズされた教育プログラムを用意し、業務の現場で必要とされる実践的なスキルと知識を身につけさせることを目指しています。

    このレベル別育成プログラムを通して、キリンホールディングスは、異なるバックグラウンドを持つ社員でも段階的にDX関連スキルを習得し、組織全体のDX推進力を強化していると言えるでしょう。

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    DX人材育成に活用できる補助金・助成金

    DX人材育成に活用できる補助金・助成金は、以下が挙げられます。

    • IT導入補助金
    • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
    • 事業再構築補助金
    • キャリアアップ助成金
    • 人材確保等支援助成金(テレワークコース)

    IT導入補助金

    IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が策定するDX推進に資する事業計画に基づき、各種ITツールやシステムを導入するための経費を補助する制度です。

    経済産業省の中小企業庁が主体となり、デジタル化を促進することで企業の生産性向上や業務効率化を図ることを目的としています。

    ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

    ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、主に中小企業や小規模事業者が対象となる補助金です。

    革新的な製品やサービスの開発、省力化、生産プロセスの改善など生産性向上を図るための投資を支援する制度です。

    事業再構築補助金

    事業再構築補助金は、DX推進の文脈において、ポストコロナ時代の新しい経済状況に適応し、企業の持続的な成長を支援するための国の補助制度です。

    この補助金は、事業の再構築を図る中小企業や小規模事業者を対象としており、新たな分野への展開や業種転換、事業または業種の再編、事業の規模拡大などの取り組みに対して支援を提供しています。

    補助金を受けるためには、企業の策定した事業計画が認定経営革新等支援機関の確認を受け、将来の付加価値を高めると認められることが必要です。

    キャリアアップ助成金

    キャリアアップ助成金は、企業内の非正規雇用労働者がキャリアアップを達成するための取り組みに対する支援を目的とした厚生労働省管轄の助成金です。

    この助成金は、非正規雇用者の待遇改善や正社員への転換を促し、結果としてDXを含む企業の業務改善や生産性向上に貢献することを目指しています。

    DX推進にはITスキルを持つ人材が必要不可欠であり、この助成金を活用してDX関連のスキルを持つ正社員を増やすことが可能です。

    人材確保等支援助成金(テレワークコース)

    キャリアアップ助成金とは、厚生労働省が管轄している助成金です。

    非正規雇用労働者の雇用における質の向上と、労働者のキャリアアップを支援することの2つが目的です。

    この助成金には「正社員化支援」と「処遇改善支援」の2種類があります。

    正社員化支援には、非正規労働者を正社員に転換したときに受けられる助成と、障がい者を正社員化した場合に受けられる助成があります。

    一方、処遇改善支援には、賃金や退職金制度の改善、労働時間の延長等の取り組みを行った場合に支給されます。

    まとめ:DX人材の育成を成功させるためには?

    DX人材育成を成功させるには、DXの必要性を理解した上で、DX実現に欠かせないデジタル技術に関する知識やスキルを学ばせる必要があります。

    DX推進がしたいからといって闇雲に広く浅い知識を投入するのではなく、自社に必要なDXについて熟考したのち、狭く深い知識を学ばせなければなりません。

    そのためには、DXについて精通した講師を指名して人材を育成する必要があります。

    ディジタルクローズアカデミアでは、過去のDX事例についても知見のあるDX研修のエキスパートがいます。

    企業風土や事業を取り巻く情勢を把握した上で、最適なDXに関する知識とスキルを指導できるため、自社でDXの人材育成を担えるメンバーがいないとお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。

    【監修】

    日下 規男
    ディジタルグロースアカデミア マーケティング担当 マネージャ

    2011年よりKDDIにてIoTサービスを担当。2018年IoTごみ箱の実証実験でMCPCアワードを受賞。
    2019年MCPC IoT委員会にて副委員長を拝命したのち、2021年4月ディジタルグロースアカデミア設立とともに出向。

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